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これは、雲仙1663年古焼溶岩の顕微鏡写真で、中心にある結晶はセクター累帯構造(砂時計構造とも言われる)を呈した単斜輝石。この累帯構造は1970年前後に結晶科学的な議論が盛んにされ、1985年頃にKouchiさん達によって実験的に作られたが、当方勉強不足でその生成に必要な条件を知らない。結晶化学的には、結晶の柱面(010)等はAl,Ti,Cr等に富み、C軸を切る面はCa,Mg,Fe等に富む。つまり結晶成長の際の界面の構造によって元素分配が異なり、成長速度が大きいときはそれが保存され(再平衡に達せず)非平衡な組成をとるようになり、顕微鏡でも明瞭な違うSectorとして認識される。