「約束なんて 形がないものだから
いつだって捨てられる ただ忘れればよいのだから」
会うたび君は
過去の姿が かすみ始め
自分だけが
いつまでも あの頃のままでいるようだった
「おめでとう」 と言ってあげたいけれど
どう伝えよう
一方的に思い続けた
プロポーズだったのかも知れない
僕の愛した
遠い記憶の中で揺れる
君の一言を胸に
時を重ね 生きてきた
「今日で二人 別々の道を歩み出した
戻れないね 君は僕という選択肢を失っている」
ほっと 落ち着いたような気分が
身体を通り抜けていく
だけど瞬間には
もう君は僕のそばにはいない
10年間待った意味が
この一瞬に
謎のように解けていく