昔昔、20数年前でしょうか。
あのサロモン社がサーフィン業界に電撃参戦し、たくさんのライダーを抱え、
歴史的なマーガのQSを行ったり、独自の中空テクノロジーを採用したS -COREという
サーフボードを作ったりしていました。
アルメリック、Webber、HICなど名だたる有名ブランドもこのサロモン社の中空テクノロジー
"S-CORE"を採用、ケリーやナオさんも愛用していました。
動画でケリー様が乗っているブルーのボードがSコアです。
サロモンはサーフィン業界から撤退しても、Sコアを作るためのデッキ面とボトム面の
モールドを高温圧着させるための窯を所有していたSelさんとの繋がりにより、
Sコアを蘇らせ、初めて独自モデルを製作したのが16-17年前。
そこからタコや名作モデルを数多くSコアで製作、昔はめちゃくちゃ高かったSコアを
お求めやすい価格で提供、トータル1000本以上は売ったと思います。
今思えばなかなか当時も凄いことをやってたな、と思います。
そして時は流れ、Selさんとの繋がりも無くなってしまい、そしてカーボロードが生まれ、
いつしかSコアは忘れられる存在となってしまいましたが、
昨年後半にニックから実はSコアのフォームが一つだけ残ってるんだけどMar,要るかな?
と言われ、欲しい!と回答しました。
だけどプラグがないよ〜と。必死にプラグを探し、
55Glassingにグラッシングをお願いして完成したのがコレです。
モデルはJOISTIK史上トップ10に入るベストセラーモデルのP3。
当時JOISTIKのライダーだったパースが日本の小波用秘密兵器としてニックから
渡されたモデルがこのP3でした。そしてパースは志田と生コンで行われた
プロジュニアにて2連勝。ぶっちぎりでした。この当時のJOISTIKは世界中からオーダーが
入り、CT選手、そしてトップジュニア達がほぼ全員と言っていいほどオーダーを
かけていました。ジョディスミスのQS初優勝もJOISTIKでしたし、ジャックフリーストーン
もJOISTIKでオージーグロムタイトルを獲ったし、オニーはインドネシア人初の
リップカールインターナショナルチームとなり、オーストラリアのプロジュニアで優勝
したり、その他ありすぎるくらいニュースがあった頃でした。
JOISITKやS-COREのブログカテゴリから拾って貰えば昔のニュースが見れます。
話が長くなりましたが、ニックもアップしているとおり、
これが最後のSコアです。
55Glassingのスキルは半端じゃない、プラグも完璧に入ってます。
デッキとボトムの圧着部分であるレールに黄ばみが多かったため、
レールスプレーを吹いてもらってます。
あ、プラグは中空素材なので高温時やフライトでは外さないと
中の空気が膨張して剥離や破裂しちゃうんです。
コンザボトムもバッチリ。クアッドフィンプラグもよく入れてくれました。
ニックさんのサイン。実は削ったのは最近なんです。それまでシェイプしないで
ニックさんの工場に置いてあったんです。サイズは5'6 193/8 23/16、24.3L。
さて、これ、どうしようかな〜
ライダーに乗ってもらうか、それともお安めに販売するか。
何にしても非常に貴重なボードですが、もしもほしい方がいましたが、
お問い合わせください。おそらくマジックです。
このブルーのハイデンシティフォームの反発は半端じゃないですよ。
ちなみに内部には3本のフォームストリンガー&カーボンケブラーが貼ってあります。
もし今このSコアを作ったら一体いくらになるのか?
モールド製作費だけで当時1サイズにつき1200ドルでした。
1ドル80円とかでしたからおそらく15個くらいモールド(型)を作りましたが、
(SelでブーメランやEvo5で4−5モデル、そしてJOISTIKではSenbay2サイズ、
タコセン2サイズ、P3 2サイズ、PSX、JP3MOD、まだ作ったような・・・)
今の為替だったらタコデス2-3サイズ、それだけでしょうね汗
今はどこにあるのかな?いや、モールドもかなり作りまくって後半は痛んでいたので
おそらくは廃棄しちゃっているでしょう。
めちゃくちゃいい人で真面目で最高のクラフトマンであったセルやヒルトンは
元気なのだろうか。元気でいてほしい。
何にしても凄いテクノロジーです。Sコア。
23年のHRSの歴史の中には様々なことがあって、ブログではとても書けないことが
たくさんあった。いつか暇ができたら自叙伝でも書いておこうかな。
ということで、もしこのSコア/P3、気になる方はお問い合わせください。SOLD
55-65kg以下くらいまでの中上級者にお勧めします。
いなければライダーに乗せてHRS博物館行きかなと思ってます笑
では本日もありがとうございました。