■森精機製 マシニングセンタ MV40B Z軸偏差異常による停止 | ♪高橋裕美のブログ

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■トラブルの状況

 慣らし動作中に【434 サーボアラーム Z軸 検出系エラー】が発生しており、そ

の後動作させようとしても【431 サーボアラーム Z軸 誤差過大】が発生して動

作できず、かろうじてオーバーライドを25%にすると動作する状態であっ

た。

 当初、Z軸のサーボドライバー交換かと思われたが、メーカーの話では

上図の電源回路にあるRVBと言うボリュームでブレーキ電圧を調整で

き、古くなると接触不良などにより電圧が低くなるとの事でした。

 

■ブレーキ電圧の調査

 Z軸ブレーキの電圧調整用ボリュームは、上図左側の様に設備右側の
後方にある電装盤の扉を開けると、上図の丸位置に右上図の様なリレー
が取り付けてある一番右側に、下図の様に電圧調整用のボリュームが

見えて来る様になり、その左側にあるサーキットプロテクターがブレーキ

及び照明に関するブレーカとなっている。

 このZ軸ブレーキ電圧調整ボリュームには目盛りとつまみが付いてお

り、目盛りの下の方にはRVBと記載されている為に確認しておく。

 Z軸のブレーキ電圧は上図回路図のDS2であるブリッジダイオードを

通った後のDC側で測定してみた。

 DS2のブリッジダイオードは上図の様に制御盤を開けた中央のやや右

側に右上図の様な感じで取り付けてあり、丁度アルミ電解コンデンサー

の両端を測ればZ軸ブレーキ電圧が確認できる。

 その測った電圧は8.7Vと異常に低く、左上図では調整後のつまみ位

置だが実際には3時方向を向いていた為に電圧が低いのは当然だが、

いつから低い電圧のままで使っていたのかは不明である。

 今回は右上図にあるブレーキが接続されている電装盤内の端子台部

分で電圧を計測して20.9Vとしてあり、ブリッジダイオードのDS2の部

分で測ると2~3V高いがブレーキまでのケーブル長もある為に上図端

子台で計測して調整してある。

 その為に、左上図のボリュームつまみが通常の右回しで電圧が高くな

るのではなく、通常とは逆の左回しで電圧が高くなる事に注意が必要で

ある。

 ブレーキの電圧を再調整してからは、その調整後に慣らし運転プログラ

ムでオーバーライド50%を使用しても問題無く動作する様であった。