空が朱色なら。
例えばそんな世界であったなら。
そんな世界なら、
世界の、
世界の青がきっと、
色鮮やかに見えるだろう。
悲しみや、
哀しみや、
後悔。
それが、
色鮮やかやに見えるだろう。
愛だとか、
恋だとか、
そんなものは色褪せて見える。
人は朱色を好み、青色を嫌う。
人は青色無しでは生きられないのに。
だからこそ私は、
世界は青くできていると、
そう思う。
青く、美しく。朱く、淡く。
この世界は、青く濃く。
この世界は、朱く淡く。
均衡を保っている。
今日もまた、小さく小さく。
ひっそりと書く。