「毒親になりたくない」と心配する人がいる一方で、

「毒親が許せない」と感じている人も、多いように感じます。

 

自分を育ててくれた人が、自分にとって

害のある人だ、というのは、

 

自覚がなくても、きっと、

相当キツイものがあるだろうと思うのですが、

 

自覚すると、より

苦しく思うものなのかもしれない、と思います。

 

自分を傷つけようとする人を、

目の当たりにして、

 

避けよう、逃げよう、あるいは戦おう、とするのは

生存本能として、当然のことで、

そのために「許せない」という感情が生まれるのは、

ある意味、当然のこと。

 

そして、その状況を、第三者が

「親にも事情があったんだから許すべき」

……とか、あーだこーだ、コメントするのは、

筋違いだと思うのです。

 

これは、あくまでたとえですが、

刃物を持って切りつけてきた人を

「相手にも事情があったんだ」で

許せるか、ということです。

 

……いやいや、無理じゃない? わたしは無理。

だって怖いもん。怖いから、余計、許せない。

 

身を守ること、心を守ることは大事です。

そのために、必要なことは、

相手を愛してようが、憎んでようが

関係なく、やることだと思います。

 

そして、しっかり、体と心の安全が確保できたら

今度は、その「許せない」をどうするか、ということになります。

 

「許せない」を、いつまでも持ち続けるのは大変です。

強い感情なので、本当に、気力体力を消耗します。

 

とはいえ、そうと思っていても、

握りしめてきた「許せない」を、手放すのは、とても難しい。

 

なにより、「許す」のは怖いです。

だって、「許して」しまったら、また傷つけられるかもしれないから。

 

ただ、ひとつ知っておきたいのは、

あまりにも強い「怖い」「許せない」は、

心の奥底で、あなたの感情や、行動を

縛り続けていることがある、ということです。

 

無意識に「怖い」と思って

やることができなかったり、

 

「許せない」ことに似ていること

(でも、本当は、全く別のこと)

も、勢い余って「許せない」と思ったり。

 

それが、本当は、あなたにとって害がなくて

むしろ、必要なことだったとしたら、

「許せない」によって、可能性をつぶして

しまっていることになります。

 

自分の「許せない」は、今、どんな状態にあるのでしょうか。

 

わたしにも、まだ全然許せていない人がいます。

 

そして、時折、その「許せない」を取り出して、

 

今、わたしは、この「許せない」が原因で

大事な可能性をあきらめようとしていないだろうか

 

と考えながら、眺めています。

 

 

「すべての人にあたたかな関係性を」

トラストコーチングスクール認定コーチ

くろいわひろこ

 

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