
右上の窓、お多福窓というらしい。
昨年愛媛県久万町で撮ったもの。
もっと前、後免町の北、昔やなせたかしが通っていた野田小学校――来年のNHK朝ドラ「あんぱん」に出るかも――の近くの古民家でカメラに収めたのだが、ハードディスクのクラッシュとともに消滅してしまったのがあった。惜しいことに。
その家も今はない。
あたしはこの窓のデザインが好きで、つい見惚れてしまう。
大正・昭和、大判のガラスが入手し難いのでわざわざ手の込んだ桟を作ったのだ。
朝ドラ「虎に翼」の主人公寅子の実家にも使われていた。
昭和は遠くなりにけり。
出来合いのアルミサッシで嵌め込めばそれで終わり。
手わざの妙は絶滅してしまった。
人々の記憶からも消滅するだろう。