これも同僚S氏のもの。
『どくとるマンボウ昆虫記』(中央公論社1961年 280円)
北杜夫の『どくとるマンボウ航海記』は昔読んだ。
芥川賞の『夜と霧の隅で』は読んでない。
サイカチはカブトムシのこととこれにある。
宮沢賢治に「さいかち渕」というのがあるけれど、さいかちの樹とあるだけで、かぶとむしとはしていない。
與邦国島の蛾、ヨナクニサンというばかでかい蛾がいるらしい。石垣島の土産物屋に10セントでうれるらしい。麦わら帽子が20セントだとさ。沖縄が日本に返還されたのは1972年だから、まだアメリカの占領地だったんだ。オキュパイド・アメリカ。
「みすずかる信濃の山々」
東京から焼け出されて信州に疎開していた杜夫少年。
みすずかる、はおれの知らない言葉である。
「つんつるてんに晴れあがった」
つんつるてんは着物が小さすぎるの意ではないのか。
ミズスマシとアメンボは別の種類なのであったか。
おれは別名だと思っていたぜよ。
昆虫好きの少年はどこにでもいるもんだ。
<富>と申せましょう。
あなたがそれに代わる富を持っているにしても。