『太宰と井伏 ふたつの戦後』(加藤典洋 講談社)
『太宰治 生涯と文学』(野原一夫 ちくま文庫)
『ピカレスク 太宰治伝』(猪瀬直樹 小学館)
これらも甥っ子から。
 よほど暇人と思われている。

『太宰と井伏』によく『ピカレスク』の引用があった。
文学論をあえて避け、一席の講談として太宰を講じている。
500頁近くをすらすら読めた。
太宰に関する本は、奥野健男の『太宰治論』はじめ10冊ほど読んだことになるが、はじめての知見がいくつもあった。
猪瀬直樹は、なんかスキャンダルで東京都知事を逐われたことしか知らないが、こんな面白い読み物を書くんだ。
ひとを舐めるほどおれは偉くない。
まあなんでも読んでみるもんです。

■実の一つだに無きぞ悲しき
過日報告したユズの花。
実がならん。
この実がなるまで生きていよう、と太宰は言った。
          ↑言ってない