目当ての『少年マガジン』が見つからない!
捨ててしまったのかもしれない。
若い時分は捨てたがるものです。
時間と富は未来にも満ちている、から。
特権的に許されている勘違いでしょう。



かくして人は失せ物探しに人生の三分の二を費やすようになる。
ボードレールは、古い掛け時計の時針を見るのも嫌になって、針をもぎ取り、時計の盤面に「汝が考えているよりも時代は更けて(老けて)いく」と書き残して家を飛び出したそうだ。
クロノスの魔によって掃き捨てられたものが、がらくたであるか宝物であるか分からないが、とにかく「失せ物」であることには違いない。捨てられたものが報復行動に出た、とも考えられる。
諸兄姉も密かに身に覚えのあることではあるまいか。



070524 少年マガジン』の代わりに、薬箱を。
置き薬屋の薬箱です。
自転車にうず高く行李を乗せて何処からかやってきて、諸国ばなしとともに子供のいる家には紙風船などを置いていってくれました。
子供にもとてもうれしい客人(まれびと)でした。
下のは、その中に残っていた紙袋です。
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昭和は遠くなりにけり