蚊も出られないほどの酷暑でも、
刈払い機をぶん回していたこの夏。



猫じゃらしの穂すでに育ち、こりゃ来年も豊作だわい。
刈って2週間も経てば、もう立派に穂になっている。
敵ながら天晴れである。



次期総理大臣の安倍晋三さんが、
「美しい国(日本)」などと珍妙なことを言っている。
文学的な香気さえ放っているではありませんか。
川端康成をもう一度読もうと思った人が10万人はいますね。



経済成長の影でくすぶっていた「美しい日本」への憧憬が、
彼によって花を開くかも知れないじゃないですか。
さすが陰陽道に通じた安倍一族の末孫である。



商人ごときが一国の政治(まつりごと)に口を出すな、
と一喝した小泉某氏の後継者に見事になるでありましょう。



安倍晋三が言う「美しい国へ」が何をさすのか、
さっぱり分かりません。
小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)が考えていた「美しい日本」は、
(ふところに持つ)闇の深さでした。
折口信夫や柳田国男も同じような思いだったでしょう。
闇を飲み込みはするが、表には出さない、
この思想が日本の民俗だった。



「まつりごと」と民衆の間の闇も、なお深い。