♪名も知らぬ 達き島より 流れ寄る 椰子の実一つ



日本人およびその文化は、こうして南方から黒潮に乗って琉球を経
て、本島に上陸したのである。
したがって、日本の元型は琉球に求めるべきである。



そんな話じゃないてば。



リュウキュウとは何か?



高知では里芋の茎です。
一般には、ズイキ、というんじやないでしょうか。
『広辞苑 第二版』には、
ずいき=サトイモの茎。乾かしたものは「いもがら」といい食用。
と、あります。



乾かして食用?
高知では、そんなケチなことはしない。
生で食べます。
うちの近く(1kmほど)の魚屋では、
刺身のツマにこれを付けていました。
味噌汁の具にも使えます。



イモの茎まで食ってんのか?高知って今でも戦時食か?
と言う方もいますでしょう。
 サツマイモの茎も、なかなか、いけるんですよ。



ぼくは、もっぱら、酢の物にします。



以下、そのレシピです。
今は、もうないでしょうから、来年試してみてください。



皮をむきますe
包丁も皮むき器もいりません。
皮を指でつまんで、根本の方から、次に先のほうから、剥ぎます。



1cmでも2cmでもテキトーにざくざく切ります。
これをそのまま塩とか酢で調味して食うというのは、
ワイルド過ぎます。
一旦、しんなりさせるのが、文化人というものでございます。



ぼくは、塩でもんでいました。
これ、ダメでした。
塩気が強くなりすぎます。
ガスを導入されている文化生活者は、熱湯にぶっ込んでください。
あ・あ・あっという間にしんなりします。
 これを発見したおいらは都会人からバカにされない自信を得ま
 した。もうオリバーなんかにゃ負けね-ぜ。



湯から上げて絞ります。
余裕のある方は、冷水でさらしてください。
そのまま絞ると、たいていの人は、やけどします。



さて、調味です。
ちょっと知恵のある人間だったら、
茹でている間に作っておくんですが、
初心者には、無理かな?
 (んなことは、ない。〉
砂糖、ぼくだったらみりんを使うけど、少量。
塩、醤油、テキトー量。
酢、ぼくはかなり多くつかうけど、テキトー量。
これを、自分の好みの味で作っておきます。
 女房・子供の味覚に迎合するこたーねーぜ!



この調味料をぶっかけ、かき混ぜて、食べる、
だけなら芸がありません。
是非とも魚を加えて頂きたいものです。
一番は太刀魚、二番はアジ、三番はサバ。
もちろん塩・酢でしめたものを使います。
ぼくはシメサバを買ってきますけど。
これをテキトーな厚みに切り、混ぜると出来上がり。
ゴマなんか使う人もいるでしょう。



日も西に傾きかけ、そろそろ夕風も吹こうてえ時分、
草むしりの汗を熱いシャワーで流し、キリリと冷えた大吟壌冷酒。
目の前のひろがる広大な庭園を愛でながら、グビリ、とやる。
外はまだ明るいや。
ほのかな罪悪感を酢の味がやわらかく溶かしてゆく。
ここで大徳寺の鐘がゴ~ンと鳴るね。
夏に酢の物は欠かせません。
バカ、ケチ、マヌケは酢を飲まない。



リュウキュウの茎は、スポンジみたいにスカスカですので、
大きめのを2本ぐらいじゃ、一人前にも足りません。



あつかうと手がかゆくなる人もいますので、ご注意ください。



来年は、この食感を愉しんでもらいたいと思います。
都会では手に入らないかもしれませんが。
わが家の裏庭にも、去年までありまして、よく食べてましたが、
今年は生えてこなかったです。
連作障害というやつで、毎年イモを別の場所に植え替えないと
だめみたいです。



今回はためになるメールでしょ?                2002.11.7