燃えよ中高年
と誰かがアジっている。
プッツン切れたっていいではないか、と。
我慢が大人の美徳か?
一期は夢よ、ただ狂え。
ツァラトゥストラは言った、
竜の精神は言う、「汝なすべし」
獅子の精神は言う、「我は欲す」 と。
ニーチェ『ツァラトゥストラはこーゆーた』より
もう保(も)たないだろ?
いっそ、切れてしまえ、
お前の欲動の奔流に堰(せき)をするな、
と、そそのかす悪霊がいるのだ。
倫理道徳の規範力、なんて屁だ。
嫌な奴はぶっ殺すにかぎる。
手元に兵器があれば、使えばいいじゃないか。
あるのに使わないのは、もったいない。
じゃんじゃん使いましょう。
・・・・・・
かくして、切れる=バーン・アウト中高年続出。
「俺だって、出来ることなら切れてーよ!」
「あー、銃乱射してー!」の隠れ党員なら、
ゴマンといる。
かのアジテーターが
「決起せよ!昼の都会を闇とせよ!」の号令を発したら、
世の中、どんなことになるでありましょうか。
怖いもの見たさ。
見てみたいものである。
ぼくだって、竹槍ぐらいなら用意できます。
竹薮ありますから。
いやですよー。自己防衛のためですって。
中高年が大人しいと舐めていたら、大間違いだぜ!
ためしに刃物を持たせてみればいい。
血の乾く間もなかろう。
食品偽装問題?なんか、平和な小市民に任せておけばいい。
刀のけがれだ。
ぼくの周辺で「食品偽装」を真剣に怒っている奴なんか、
ただの一人もおらんかった。(←いいのか?)
アングリー・オールドメンがどんなに恐ろしいか、
一度は見せたったっても、いいのではなかろううか?
かつてのアングリー・ヤングメンが。
老朽化してますけど。 続く、かも。
僕は見た 狂気によって破壊された僕の時代の最良の精神たちを
飢え 苛ら立ち 裸で夜明けの黒人街を腹立たしい一服の薬(ヤク)
を求めて のろのろと歩いてゆくのを
夜の機械の 星々のダイナモとの古代からの神聖な関係を憧れて
しきりに求めている天使の頭をしたヒップスターたち
・・・・・・
(アレン・ギンズバーグ『吠える』1955年 諏訪優訳)