061017_1 というバンドのプロモーション・ビデオ
『シングルズ 93-03』を見る機会があり、
当世風のビジュアルを垣間見た気がしました。
ぼくには縁のない世界ですが、
映像作家たちが、相当追い詰められた所で優れた仕事をしているのに驚かされました。



『スター・ウォーズ』『ジュラシック・パーク』のCGがすごかった、というのとは違う、超・モダンな「世界観」のモザイクかコラージュが、ひどく叙情的でね、危ない稜線を彼らは歩んでいるんだなー、ってね。
 「ひどく」というのは、「先鋭的な」の意味です。



先鋭的な映像の世界はバンパイア。
なぜ、世界の関する映像が「先鋭的」になるのか?
の理由までをかれらは受像できない。
もちろん、門外漢のぼくなぞが解説できるわけがない。



映像のテクノクラートたちは、
温暖な湿気(モンスーン気候帯、という意味になる、のか?)
を嫌っているみたいだが、彼らのリリシズムは、すぐカビがくる
ほど湿っぽい。すぐ腐り果てる、のを彼らは知っている。



音楽も映像も、「古典」になる前に、腐りやすいのだ。



腐ることも、尊い事業だと言わざるを得ない、



ケミカル・ブラザーズ(CD「Surrender」)は、
キング・クリムゾンやクラフト・ワークを知っている者には、
それほど妙味は感じないでしょう。
クラフト・ワークの『ヨーロッパ・エクスプレス』は衝撃的でした。
日本のテクノ・ポップの元祖YMOがかすんでしまうな。



先進国の中国や西欧に留学してから帰国し、
無知蒙昧な日本人にデカい面したヤツらはいっぱいいるからな。