071123 匿名だからこそ、言いたいことが言える。
これは、多分、ウソだ。
匿名性を保障されたから言えることが増えた。
これもウソだ。
言えることがドッと増える訳がない。
わたしやあなたの零細な頭で言えることに増減なんかない。
わたしは増えなかった。
言える場所が1ステージ増えただけで、
レパートリーに増減はない。
高座が一つ増えてその分忙しくなっただけだ。
なに、ほかを削ればいいだけの話。
匿名だろうが実名だろうが、
そんな所に問題があろうはずがない。



 言い換えれば、
 実名だろうが匿名だろうが何の意味もない! となろうか。
 実名という符号も匿名という符号も意味を欠損する、とか。



ピカレスクな無法者連中はネットという広報ステージを得て、言いたいことが言えるご時世だとお考えのようだ。
仕置き人サイトから殺人請負・共同自殺者募集まで。
てんで勝手な「言論の自由」こそインターネット時代の新世界だと。



彼らにとってもステージが一つ増えたぐらいのものではないか。
良識様がやろうと思えば、ひねり潰せる。
サーチ・エンジンの頭脳の出来ひとつでね。



ネットだから匿名で跋扈できる、というのが本当だとしても、
やる奴は公言する前にやってきたさ。
<匿名>こそ、虚像なんだ。
匿名であなたの富、つまり言えることが増えたか?
そんな算術は、なにかにたぶらかされていることの結果にすぎない。
自由民権の御世でも、言いたい事と言える事の乖離はある。
それを前提としない言葉なんて、ありはしないだろう。
ステージがしつらえられた、じゃおいらも、ぐらいの動機では、
とてもとても、あなたの富は殖産できないって。



実名は大事な個人情報だから秘匿しておいて、
仮面で交際するという訳なんだが、
それによって築く富も、また仮構である。
架空の富か・・・・・・・・



・・・なにか、とんでもなく(時代を)読み違えている気もする。
項目が一つ抜け落ちているような。
それが何なのか、茫洋としている。
「匿名」で生き延びているなにかが、あるのかもしれない・・・。



 続く、かも。
手ぶれ補正のカメラが欲しいや。