同報版:テロルは甘い蜜の香り



9.11は、代休取っており、草むしりしてました。
肉体動労しなくちゃビールがおいしくいただけませんな、てんでね。



ハイジャックされた旅客機4機による悲劇は、
今朝(9/12)のTVを見るまで知らなんだ。



「こりゃー、映画のロケだよ。『ダイハード4』だな。」
「おとーさん、違うヨー。(--;」



どうやら、イスラム過激派の線、らしい。
ウサマ・ビンラディン氏率いるテロ組織「アルカイダ」、
の犯行らしい。
開示されてないが、「証拠はある」、とアメリカは言っている。
サイバー盗聴システム”エシュロン”によるものだと私は踏んでいる。

このメールも、場合によっては盗聴されている可能性がある。
「アッラー・アクバル」とか「ジハード」とかのキーワードを
エシュロンの検索エンジンが直ちに見つけ出し、
ブラックリストに登録するのです。



・・・・申し訳ありません。
わたしの軽はずみなメールによって、
宛先の諸兄姉らがタリバン翼賛派と誤解されるかもしれません。



デルタフォースがあなた方を襲撃しないよう神に祈っています。
神のご加護を。アッラー・アクバル。



 CIAに言っておく!
 わたしは反米ではありません。
 ギブミー・チョコレート。



殴られたら殴り返す。
報復はちゃんとする、のがアメリカの仁儀です。
けれど、これはアメリカだけの仁義ではない。



 「右の頬を殴られたら左の頬を出せ」と聖書にはあるではないか!
 と、しろうとはおっしゃるかもしれません。
 これは微妙な問題で、
 「人間以上」という概念と、「人間並み」のレベルが
 「意志」のステージで格闘しているシーンを想定せねばなりません。
 別の機会に書くこともあるでしょう。



忘れてはいけない。
敵の仁義もたいてい「殴られたら殴り返す」なのだから、
話はややこしくなる。



殴り返す戦力がなければ、話にならないが、
暴力というのは、基本的におしおきとか報復の意味が強いものだ。



このややこしさをアメリカは[意図的に]シンプルにしている。



つまり、敵の「正義」よりも、我が方の「正義」が高級で上等だ、
という、何を言っているんだか、論理学では解の出ない
罵倒の力学なのです。
戦争って、そうですよね。



「正義」なんて言わずに、「利権を守る」って言えば分かりやすいが、
アメリカの場合「正義」と言ったほうがリアリティがある。
このリアリティは、我が方の「正義」は、アフリカ的なるもの、
アジア的なるものよりもヴァージョンが新しい
という自身に裏打ちされている。



 新ヴァージョンがそんなに偉いのか!?
 俺はWindows95だ!
 そのちょいと前までは、DOSでコマンド打っていたんだ!
 それで不自由したことは、な~い!
    いや、まあ、少しは、ある、か。



アルカイダさんたちは、
「アメリカ帝国主義」に脅えているのではない。
アメリカ(や西欧諸国)の厚かましい「善意」に脅えているのだ。



何なんでしょうね、そういう善意って?
つくづく、十字軍が好きなんだ。
異教徒たちに正しいキリスト教を布教したくてしょうがないし、
マヤ、とかアスティカは邪教だし、
異教徒以下の黒人は奴隷なんだし、
インディアンは邪魔立てする不逞の輩だし、
「悪魔の共産主義者」がベトナムに侵入して来たら、
わざわざ出張って身を挺してベトナム人民を助けてくれるし、
すばらしい、って言うか、すさまじい自己肯定だすわ。



ま、わたし的には、アメリカの正義がやや好きかな、
と思いますけどね。
少なくとも、自爆を思想的に強制するような国や集団は、
まっぴら御免蒙りたい。
 (死んだら100人の美女がはべってウハウハらしいから、
 死ぬ直前にイスラム教に改宗してもいいかな?)



この好感度は、歴史的な優位を少しばかり(アメリカが)
持っているのかな、という個人的な・限定的な感触でして、
どこそこの国がアメリカにひれ伏すべきだ、
ちゅう意味にはなりません。



アメリカ的民主主義が歴史的な統一理論である、
とアメリカは言いたいのでしょう。
他の全ての共同性は、それに至るべき過渡にある、と、
あなた方は、歴史以前のクソだめの中でのたうっておるのだ、と、
このわたしがお救い申しさし上げる、と。
有難いやねえ。



ふう。



この愚行(テロ)は、当然罰せられるべきでしょう。
これがアラーの神の神託だとしても、
宮沢賢治なら「そんな神さま、うその神さまだい」と言うでしょう。



これは、神さまにとっても、悩ましい問題でしょう。
それぞれの神さまが覇権を競っているわけです。
神さまだって、ごっつ世俗的なんですね。



もう一つのテロの意味。
非戦闘民間人もかまわず殺戮の対象とするのは、
「戦さ人、もののふ」「騎士」の恥とされていたはずだが、
近代になってタガが外れたように思われる。
今回のテロリストは、
旅客機が手に入ったからWorld Trade Centerに突撃したが、
彼らが原爆や生物兵器を入手できたら、迷わず行使するだろう。
彼らは、間違うことなく、
テロリズムのしきいを大きく踏み越えたのだ。
        ^^^^^^
もう一つのテロの意味。
ツイン・タワーの倒壊以来、旅客・観光業をはじめ、
世界不況の引き金にもなりかねない波が起こっている。
まさしく、彼らの目論見通り、
新しい<経済テロ>の金字塔になるかもしれない。



で、もう一つ言っておきたい。
これは狂気ではなかったのだ。
大の大人が決行した痛ましい「愚行」です。
彼らの言った”NO”をすくい上げられなければ、
わたしたちは歴史をなめていることになる。



「愚か者は、その愚かさの罪と罰を負うべきだ」、
というのが<非・愚>を自認する者の常です。



ブッシュ大統領は、「これは善と悪との闘いだ」
と、おそろしく明快かつシンプルな言い方をしました。
『永遠の正義』作戦、ですと。イェ~イ。ぷっ。
フセインのイラクを「悪の帝国」と言った大統領もいたな。
  (後註)『永遠の正義』は、厚かましいやねえ。
      と思っていたら、さすがに照れくさくなったのか、
      変えましたね。『不朽の自由』ですかい?
世界の盟主たるものが、
こんなつまらぬアジテーションをしてはいけない。
相方だって、ジハード(聖戦)と言っているではないか。
わが東洋のジャパンも、かつて、そう言っていた。
「米英は鬼畜だ」とも。



 俺は、
 「我が方に与しないものは、すべて敵に与するものだ」
 という論理は大嫌いだ。
 十人十色、というではないか。
 『新約聖書』のイエスは度々そういう脅迫をしているが、
 普通の人間にゃ、似合わないせりふである。



各々の正義は、各々の範疇で世界をカバー出来る、
と信じているわけです。
こういうのは語義矛盾または自家撞着と言います。
各々の正義は世界の統一理論を目指してはいるでしょうが、
今の所、限定的な深さと広がりしか持っていないはずです。



ゲルマン民族がいかに優等種であろうと、
キリスト教が世界一の教えであろうと、
日本が神の国であろうと、
政治システムの最高形態=「民主主義」を標榜しようとも、です。



道は二つ。
大統一理論を構築するか、
でなければ、統一理論そのものを解体するか。



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2001年10月8日
 本未明、米英軍ハタリバント交戦状態ニ入レリ



    (以下略)
 ■ブログ再録にあたり後註■
以下は、「相変わらず接続できない」とか
「時事ネタは鮮度が命なのに」とか、愚痴ばかりなので割愛します。
ThinkPadを買ったばかりの時で、こいつにかまけていたら、
どういじったのか、主機のPC9821が接続不能になっていました。
                                2006.9.12記