■その1■
北朝鮮と言う国は、蛇蝎のように嫌われておりますが、
憎みきれない「痛々しさ」があります。
この国は、ハリネズミ状態です。
頼みのロシアも中国も、さっさと寝返り打っちゃって、
気が付けば、ただ独り「悪の帝国」。
スターリンの亡霊とアジア的君主に支配された、
とんでもない「労働者国家」。
当の国民は、君主に対する労働者的反乱を起こす権力もなく、
(実は、そんな権力を育成すべからず、と金一派は考えており)、
「民族的国家」の枠組みに自粛するか、逃亡するか、
どちらかしかない。
「国家」ってのは、まだましな国家もあれば、劣悪な国家も
そりゃー、あるわな。
夷荻(いてき)に包囲され、挟撃されているという認識は、
かつてのドイツや日本にもありました。
ファシズムのもと、です。
北朝鮮もファシズム(スターリニズム、ともいう)国家ですので、
日本も身に覚えのあることです。
包囲網の一部に逃げ道を確保しておかないと、暴発するかもね。
power to the people の理念のない国は、いかんですよ。
■その2■
昨年の同時多発テロを思わせる云々で公開が延びていた
シュワルツネッガーの『コラテラル ダメージ』を
ビデオで見ました。
コロンビアの反政府ゲリラ組織の爆破テロで、
妻と娘を殺されたシュワちゃんが、
単身コロンビアに乗り込み犯人を追う・・・という話。
なんで、このような「反テロ」映画が公開を憚られたのか?
ビル爆破シーンが9・11の被害者を刺激するというのが
表向きの理由。
テロリストの犯人が、シュワちゃんに言います。
「テロ?
アメリカがコロンビアでしたことは、テロじゃないのか?」
ことの仔細は存じませんが、
「テロ」と「反テロ」を、相対化する一言です。
つまり、燃え上がる(べき)「テロに対する復讐心」に、
水を注す映画だったんです。
これが「上映禁止」になる本当の理由だったんじゃないかと、
わたくし、邪推しております。
■その3■
ビールの苦さは大人の味、と申します。
ところがね、先日から、妙に甘いんですわ。
ビールだったら何でもいいんで、そこらにある物を1箱買います。
前に飲んでいたのは、初めて飲んだ
キリンの「淡麗グリーンラベル」というヤツ。
別の銘柄にしたら、これが超絶に、甘い!
そう言えば、グリーンラベルには、「糖分を抑えた」とあったな。
甘いビールなんぞ、早いとこ、始末しなきゃーね。
こんなもん、ぷふぁ~。
まだあるんかい?ぷふぁ~。
しょうがないねー、ぷふぁ~。
もう飲めませんよ、あたしゃー、え?まだあるの?
いやだけど、じゃ、もう1本、ぷふぁ~。
■その4■
食欲の秋です。
魔が差した、と言うんでしょうか、
3800円もする料理本を買いました。
うんちく本ではなく、網羅的なハウツー本です。
男と女では、嗜好が(体の欲するものが)違います。
かみさんがサツマイモが好きなら、旦那はサトイモ。
彼女が酢の物が好きでなかったら、俺は大好き。
彼女が油でいためるのが好きなら、俺はおふくろの味風な煮物。
肉、ときたら、俺は魚。
ことほど左様に、違う。
私は、出されたものはありがたく頂戴するポリシーを持っている
が、自分の嗜好も断固、防衛せねばならぬのだ。
三島由紀夫じゃないが、これも立派な文化防衛。
体の声を聞き、体の欲するものを食べなさい。
提供されなければ、自分で作りなさい。
♪母さんが夜なべをして 手袋編んでくれたー。
そんな女の文化は絶滅したのでR。
近頃の女は、自分の快感原則でしか動かないのでR。
男よ!
食に対しても、スキルアップしなければなりません。
でないと、男はますます女性化していきますよ。 2002.10.7