今日の午後、「テオ・ヤンセン展」を見てきました。


会場は、"ゆりかもめ"からもよく見える日本科学未来館です。
外からは何度も見てましたが、今回初めて訪れました。

会場では、「生命体」という表現で説明している作品ですが、
何といえばしっくりくるのか、説明が非常に難しいですね。
上記の作品は、会場に入ってすぐのところにあり、
実際に触って(押したり引いたりして)動かすことができました。
たくさんの骨組みから成り立っていますが、比較的軽い力で動かせて
なんだか不思議な感じでした。
テオ・ヤンセン氏のこの「生命体」と呼ばれる作品「ビーチアニマル」がどんなものなのか、
動画の方がわかりやすいと思うので、こちらを参照して下さい。
会場の大まかな様子はこちらとこちらで拝見できます。

これが、基本の動きを構成しているものです。
左の軸を回転させるとそれに連動して「足」の動きをします。

基本の機構は単純ですが、それらがたくさん組み合わされた巨大な作品になると
見た目もとっても複雑に見えて、不思議な「生命体」としての姿になります。
しかしながら、会場内の説明では、なぜ空気がペットボトル内に保存できるのか、
また、その空気を具体的にどういう風にどこに使って動力になっているのか
理屈はわかっても詳細な構造がわからず、ちょっとモヤモヤしてしまいました。


作品のディティールを見ると手作り感たっぷりで
結構プリミティブな作りに感じます。

こちらは、パイプフレームではなく板を使った構造の作品。
僕は、この板を使った作品の一つが気になっていたのですが、
残念ながら展示されていませんでした。

ミニチュアによる試作。
当然でしょうけど、モデルで何度も試行錯誤している感じですね。

この通りに作ると実際に動くものができるみたいです。

こちらもミニチュアのモデル。一見簡単そうに見えますが...。

うちわで風を送ると歩き出します。
このミニチュアは、「大人の科学vol.30」の付録になっています。...ちょっと欲しい。
いやぁ、しかしながら、すごい作品を作るものだなぁと、つくづく思いました。
プラスチックのパイプフレームのギシギシというきしみ音や、
構造(理論)上はシンメトリーになっているはずでも実際はそうではない
見た目にわかる寸法誤差(?)をも吸収しているしなやかな動きはとても有機的で、
風をエネルギーとする「生命体」という表現がまさにハマる感じでした。
う~ん、わかったようで実はまだちゃんと理解できていないその仕組みに
今もちょっとモヤモヤ...。