稲垣足穂の「密教的なもの」(1973年)より引用します。
稲垣足穂は、関学の先輩なのだ。
先輩!
今、こんな発言するのは、筋金入りのオタクだけですよ!
食い物のこともあれこれいうのはぼくは好きでない。
旅行の話、風景の話というのも同じだ。
「君ねえ、あそこのうなぎはうまい」とか、
「モロッコというところはだねえ…」とかいう奴にかぎって碌なのはいないと思って間違いない。
醜態だな。
食い物のことなんかに血道をあげるくらいなら、
コンピューターのことなどを話している方がよほど上等である。