【ネタバレ含むので視聴後読むの推奨】
面白かった。星4つ。
杜崎くんがいいやつ過ぎる。これがほんとこれだけで星3つくらい行った。
松野くんも男前。いいキャラでした。メインキャラ(特に主人公)がいいと周りがどうあれ、大きな出来事やどんでん返しがなくとも面白い話になるというのを改めて思い知らされた作品でした。
だってさ、この90分の中で、俺だったらこういうこと考えちゃうなあ杜崎はすげえなあいいやつだなあ。って思ったシーンが10回以上あったもの。同じ行動とるにしても言動行動たち振る舞いが爽やか。爽やかなんだよ。全編通して。青春ってことばが良く似合う。タイトルの海がきこえるってのもほんといいね。あとあれよ、あの高知弁がまたいいんだ。
とにかく杜崎と松野。この二人ほんと素晴らしかった。
んで、星ひとつ下げた理由が、ヒロインの武藤里伽子がよう分からんやつだったからなんです。
端的に言えばそんな好きなキャラじゃなかった。(あとセリフが棒読みぽくてなんか・・・・・・へ・・t・・声優さんすみません・・・・・・・)
バックグラウンドとして親が離婚して高知にやってきて云々のは分かるんだけど、どうも自分勝手感否めない。で、最後のほうまでなんで杜崎が里伽子のこと好きになったのか分からないのよね。(本当に文化祭の時点で好きだったのか、松野に帰省後言われて気づいたのか分からないが、いずれにしても。あ、でも後者だとしたら文化祭で言ってたことがそのまま理由になるかも知らんけど)
里伽子の松野の振り方ひどすぎだし、そこで腹を立てて行動する杜崎根底からいいやつだし、それを話すときまで松野は男前だし。
ひとつ思ったのは、杜崎と松野ができた男過ぎるから、物語を動かすにはそれをかき回せるような女の子じゃないといけなくて、それが里伽子みたいなこだったとすれば、配役は適当だったのかもしらん。が、いずれにしても里伽子になにか行動原理というか信念というかそういうものが欲しかったかなー。と。最後まで良く分からない女の子だった、と感じてしまうのは俺が杜崎や松野じゃないからなのだろうか。
構造としてはよくある形の男2女1でまあ夏目漱石のこころとかそうよね。こころの場合はKが男前でせんせいが割りとクズっぷり発揮するけど、今回の海が聞こえるは男2が男前で女1がクズとは言わんけどかき回し要因という形でしたね。ハルヒがキョンと古泉だけでSOS団作ったら同じ構造になりそう。古泉ハルヒのこと好きだし。
話がちょっとずれましたな。んじゃ俺ならどうするって話なんだけど、多分里伽子に何かしら行動原理となるような個人の信念持たせるんだろうな、と思います。環境に振り回されるのではなく。どちらかというと俺は耳をすませばのほうが好きなんですけど、その理由が主人公もヒーローも自分のやりたいことちゃんともって能動的に動いてる中に恋物語が発生するからなんですよね。あとやっぱおじいさんとか主人公とか楽しそうにしてるシーンが多くてよい。
でもこれはエンターテイメントとして面白いものを求めようとする結果そうするって話なので、ある青春を切り取るっていう話としてはもう素晴らしい作品だったと思います。開始10分で面白かったもの。
結論、杜崎いいやつ。こんなキャラ創れるようになりたい。
★★★★☆(4/5)