Startin' over… -105ページ目
梅雨入りした日の夜だった。
晩飯後の洗い物と、同時に洗濯機を回していた。

その部屋に時計は無い。携帯を開く。

一件着信

「ひま~?軽く飲まない?」

奴からだった。
まもなく雨はどしゃぶりになった。
その日もまた授業を終え、喫煙所に向かう。沙那先輩のおかげで、ここで会話する人が増えた。もちろんその中に奴もいる。

窓に移る自分の髪型が気になるようで、会話中でも懸命に前髪をいじっている。
「そこまでしたって大した変わらんって」
クシも通さずに登校する私と奴が、窓の向かいにある学生ホールのガラスに映る。あべこべやな。
GW前に桜が散るのが新鮮だった。
そんなある日のこと。
マルボロの煙の向こうに、奴がいた

「お友達になりたいって」 沙那先輩に紹介された。

満面の笑みで手を振る奴。野性的だが、私とは対照的に真っ黒い顔。情熱的というか、passionateなオーラ。
誰かに紹介されて付き合いが始まるなんて、いつぶりだろうか。久しぶりの男友達。