To be a woman, to be a grown-up. | Startin' over…
悩みや不満を自分で抱えることができず、
他人の時間を奪っては
解決を望むことはしなかった。
これは子供の感情なのかもしれない。


あいつと喧嘩した。
他の講師にも伝わるほど険悪な空気が漂っている。
生徒さんとこんな状況になったのは初めてだ。
信頼関係ができている、そのことに自信が持てていたからこそ厳しく接したのかもしれない。


「帰るの?」
荷物を片付け出すあいつ。まだ21時半ではないか。
ただでさえ今日は遅く来たのに。
「頭痛い。」
「我慢できないの?」
「うん、ここらへん痛い。」
左のこめかみを指差すあいつ。

「肩こりじゃないの?」
なんて返していいかわからず、とりあえざずとぼけてみる。

「これは?」
「預かっておいて。」
模試の問題と解説。日本史はこれらの復習をする宿題が出ていたのでは?
「どうやって勉強するの?」
「あ、そうだ。」
あいつが手を差し出す。
渡すつもりはない。
「今やればいいじゃん。30分あるんだし。」

あいつが立ち上がる。

「ほんっとうにやばいの。」
切れ気味に言うが、こちらは動じない。
「そう。」
引き止め材料を手渡した。
「さよなら。」
またふてくされモードで帰っていった。

自習チェックをし忘れた。失態だ。
あとから思い出したが。


そんなこんなで帰り道は一人荒れる。
いつもなら居酒屋に直行する気分。
だがスーパーでワインとパンとスモークサーモンを買い込む。
週末くらい贅沢させてと自分に言い訳しつつ。
今日は、早く、といっても23時前だが、
帰って一人反省したかった。

明日一日は仕事のこと、あいつのことを考えずに過ごしたい。