何度も言った通り空き時間は30分しか無かった。
そこに体験授業をぶちこんだ。
元々授業があった生徒さんに迷惑をかけないのが筋ではないか。
そんなこんなで混沌状態。
あいつも伊藤先生も夏期講習の無茶ぶり消化で疲弊していた。
殺伐とした空気が流れる。
これが学習塾のあってよい姿なのか?
そんなこんなで飲みまくったわけだ。
いつも通り、何杯飲んだかは覚えていない。
数える気すらない。
8月の末日。
こうして怒濤の夏期講習期間を終えた。
迎えた9月。
何としてでも合格につながる実践力がつくよう、授業を提供する。
そろそろ自炊の習慣でもつけようか。
「俺、つくんないよ。」
「そうなの。」
「うん。」
爪を短く切ったあいつ。
厨房では問題を解いているとき以上に輝いているのではないか。
「シチュー熱すぎた。」
「それで遅刻したの?」
「・・・。」