<第1部より>
奴とは肉体的に距離を置いていた。
しかし、和馬を交えて遊ぶ、正確に言うと飲むことが多かった。
ドイツ帰りの奴、ちっとも変わっちゃいない。
ドイツ語よりも、英語を使い生活していて英語圏の友達を増やしてきたらしい。
半年前しみじみしていたのが馬鹿らしい。
全力で自分は悪くなかったと女子会をするたびに言い聞かせ、強くなっていたつもりだった。
新年を迎え、後期のテスト期間。
やるべきは決して勉強ではなく鍋パ。
大学生は何かと「パ」が多い。
たこ焼き、ピザ、そして鍋。
ただ食べているのに過ぎないのに、みんな集まればパーティーだ。
格安量販店で冷凍の豚肉を買い占め、みそベースのスープを火にかける。
例によって和馬の家。
元気なふりして、また発泡酒の力を借りて楽しくしゃべる。
本当は傷ついていた。
まだ精神的にぶっ壊れていた。
慎吾への依存心も消えていない。
体でつながれないと、自分の価値を噛み締めることができない女だった。
所詮自分は一番になれない、特別にはなれても。