「もしもし、あ、ども、琴美です(笑)」
拍子抜けしたような奴の反応が、電話からもれる声から伝わってくる。
前に琴美と私が学食で空き時間を潰してたとき、沙那さんが奴や和馬を率いてきたことがある。
なので琴美は唯一私のグループの中で、先輩方と面識がある。
適当にテレビ番組の話などで、盛り上げてくれている。あたかも奴が私にしたことをまったく知らないように。
機知に富んでいて陽気。そして私の気持ちに寄り添ってくれる。琴美が女優に思えた。
〈きっと、やりたくなったから電話してきたんだろうな…〉
電話は琴美から千恵を経由し、私に回ってきた。
3人で楽しく飲んでることだけ伝えた。
明るい口調になるよう努めながら。