【轂】所有と経営の分離ならぬ、案件発掘と実務の分離 | 「いかに働かないか?」を真面目に考えるブログ

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本当に大事なことは、目に見えない
『星の王子様』

アメリカなどでは、ビジネスホテルに関していうと、
オーナー(土地・建物)と経営は完全に分離している
パターンが多いとのこと。

これは、考えてみれば当たり前の話です。

僕のところにも、ビジネスホテルの売り案件がいくつかきていますが、
オーナーと経営が同一であるパターンが大半です。

地元で、建設業をやっていたりなど、別の事業を展開しながら、
ビジネスホテル経営を行っている。

近年、ホテルチェーンもかなり増えてきて、専業ではないホテルオーナーに
とってはとても厳しい状況になるのではないでしょうか。


と、ビジネスホテルのM&Aに関しては、また後日、改めて書きますが、
ここまでは前振りです。


M&Aの世界でも、実は分離がこれからも進むのではないか?と思います。
専門用語では、アンバンドリング(反対語:バンドリング)


M&Aの世界で分離とは、何を指すか?

それは、売主・買主を見つけてくる「案件発掘」と
取引を成約させるまでの「実務」です。


このブログで提唱しているのは、あくまで前者の「案件発掘」です。
僕らが目指すところは、「案件発掘」を通じて、他のビジネスに
うまくつなげていくためです。
ある意味、「案件発掘」は企業や他のビジネスパートナーに出会うための
きっかけ作りであるのです。
ですから、一つ一つの案件に、あまり時間を割くことはできません。


取引を成約させるまでの「実務」を担うのは、FAです。

弁護士と契約書を作成したり、決算書の中身を検討したりなど、
売主・買主それぞれの代理人として、取引をスムーズに遂行するための
役割を担います。

これをするには、結構、労力も必要です。

ですから、FAに案件を依頼する際は、多くても半分くらいは
僕がもらう分でもシェアします。


で、何を言いたかったか?というと、
これまでのFAは「案件発掘」と「実務」この両方を
並行していくつもこなしていました。

もちろん、これはこれでよいのですが、僕の経験上「案件発掘」は
M&Aの専門家でない者が、別のビジネスの話の中で発掘する方が
意外とフレッシュな案件が多いということです。

いわゆる、出回り案件と呼ばれているような案件では、
何か問題を抱えているから、成約しないのであって、
成約するのは難しいでしょう。

そういうM&Aにどっぷり浸かっている人のルートからの話ではなく、
まったく関係のない方からの案件の方が、意外と知られていなくて、
扱いやすい案件が多いです。


ですので、このブログを読んで頂いている、
M&Aに興味があるけど、経験も知識もないけど・・・
という方でもぜひ、M&Aに関わってみて欲しいと思います。