いつの間にか歳を取っていた。人生なんてそんなものなのだろう。光陰矢の如しと言うが、楽しいこともつらいことも様々な生活を積み上げ、今の自分があるのだと思う。「思えば遠くへ来たもんだ」と人生を後ろ向きに振り返ってみるが、振り返った先に何か残っているものがある気がしない。
歳をとるにつれ、お腹のお肉は増える一方。昔は、どんなに食べても、甘いものを飲み食いしても体重が増えるなんてことはなかった。今は暴飲暴食をしていないのにもかかわらず重さは増え、同時にお腹のお肉も増えていく一方だ。
「ちょっと丸くなった気がする」
そういわれて鏡をみると、確かに丸っこくなったなと思う。うむ…、ちょっと残念だ。
歳を重ねると、自分がどこまで生きられるのかと考えるようになる。20代、30代の頃は、そんなこと考えることもなかった。生きているということがどういうことなのか。自分は一応理系なので、ストレートに言ってしまえば、単なる細胞代謝の生命活動に過ぎない。考える、思う、ということでさえ、将来コンピュータの電気信号に置き換えられるかもしれない。
寿命の一つのキーはテロメアと呼ばれる、たんぱく質構造だということが分かっている。この構造が染色体の複製のたびに短くなってゆく。テロメアは染色体の末端にあり、複製の終端(終わり)を示している。これが短く、そして無くなってしまうと、正常な複製ができなくなり、細胞の老化と呼ばれる現象が起こる。
科学の力は、こうやって人の寿命の仕組みさえも明らかにしてゆく。
そういえば、映画のタイトルにもなった「21グラム」という重さがある。これは「魂の重さ」と言われており、ダンカン・マクドゥーガル博士が測定した値と言われている。
参考: 魂にも重さがある!?
70kgの体重にたった21グラムの魂。私(自己)とは何のか。人の体というハードウェアに入っているソフトウェアは、いつも己が何なのかを自問自答している。