坂本龍~今夜は泡風呂ぐ~ -4ページ目

坂本龍~今夜は泡風呂ぐ~

記事のテーマパーク。
記事の複合型施設。
記事のパルコ。



つい先日『間一髪で助かった』
という経験をした。

この『間一髪』レベルは尋常では無かった。

終電間に合った〜〜と言うような
生優しいものではない。
例えるなら入試開始5分前に起床し絶望するも
そこに突如ケンタウロスが現れ、
入試会場まで猛スピードで運んでくれて
無事に間に合う、くらいの、
運の要素も孕んだ間一髪度合いだった。



友人宅で遊んでいて、そのまま
泊めてもらう運びとなり
楽しい一夜を過ごした。

そしてその翌日お昼ごろに解散し、
とりあえずお風呂に入りたかった俺は
なんか自宅のお風呂に入るのが
嫌だったので(夜に入ると言う概念があるから)
そうだ銭湯に行こうという決意をした。

昼間から開いている銭湯に着き、
入浴券なるものを買い、鍵を渡され
スムーズに更衣室まで到着した。

何せ銭湯は久々だったので、
『あれ、銭湯のシステムって
こんな感じだっけか...?』
と、更衣室に至るまでの一連に、
一抹の違和感を感じた。




何か、ものすごい大事な何かを
すっ飛ばしている気がしたのだ。


まぁでも、銭湯で抱く違和感なんて
特段大した事ないだろうと、
その違和感をおざなりにした。


それにしても銭湯というのは異常である。
あらゆる他人が一同に介して
全裸になり、思い思いにお湯へ浸かる。
なぜ暖簾をくぐったその先から
全裸になっていいんだ。

誰が決めたんだ?
ほんまにええんか??
脱ぐぞ??俺は今から、脱ぐぞ??


あのお爺さんも、あの坊ちゃんも、
そして俺も、この空間に流されて
上半身はおろか
下半身までも全開に露出してしまっているが、
果たしてこれは大丈夫なのか??


突然警察が乗り込んで、
こうぜんわいせつなんちゃらの罪で
手錠を掛けられたりするのでは??



と、あまりにメタすぎる感情を抱きながら、
まぁ入るか。と、扉を開けた。


これだ、銭湯というやつは
まず掛け湯をしなくてはならい。


桶でお湯を掬い、
いざ身体に掛けようとしたその瞬間に、
脳内で『ヤメロ!!』
と、もう1人の危機管理に長けた自分が
素っ裸の俺に言い放った。


なぜ、もう1人の俺が掛け湯を
中断させた...?





これは、果たしてさっきの違和感...??








は!!!!!












バスタオル買ってない!!!!!!!! 









そう、俺はあまりの銭湯ブランクに
バスタオル、ミニタオル付きの券を横目に、
ただただお風呂に入る権利だけを
得ていたのだ。



このシンプルかつ大胆な失念が、
冒頭の違和感だった。



もし
あのまま掛け湯をしてしまっていたら、
俺はタオルを持ってないのに
びしょ濡れになっていた。
そしてそのまま浴槽に浸かり、
身体を洗ったりして、
うぃ〜という具合に更衣室に戻る。
そこのロッカーにはタオルが無い。
無いのだ。

つまりそれは、
水分を吸収する術が無いのだ。


びしょ濡れ散らかし人間の誕生である。


そうなれば
そのまま自然乾燥を待つしかない。
恐らく30分はかかるだろう。


更衣室に、お風呂にあがった人間が
拭くでもなく、ただただ直立不動で
自然乾燥に身を委ねている人間がいたら、
それはもう不審者だ。



見てパパ、あの人濡れたまんまで
ひとつも動かないよ



見ちゃダメ、
さ、なんか飲み物で買おっか


と言った囁きが方々で行われて


いよいよ警察が到着し、

『君に通報が入っている!
びしょ濡れ罪で逮捕する!!』


と言った感じで牢獄生活がスタートするのも
安易に想像が出来る。



そんな地獄ライフを
間一髪のところで食い止めた。
しかもこれは他人による助けではなく、
本能の部分で、実力でだ。



実力で勝ち取ったのだ。



その誇りを胸に、
もう一度更衣室で服を着、
番台に向かい
『なんかタオル買うの忘れちゃってました笑』
とヘラヘラしながら
事なきを得た。




ありがとう俺。
そしてケンタウロス。






僕は有難い事に、ネットでハネて
不特定多数の人に自分の作品が届いた時期に、
誹謗中傷に悩まされた事って1度も無いんですね。

沢山コメントを貰ったけれど、
ほとんど無かったんです。
本当に恵まれているな、と思っているし、
ネットと言うものに対する
ネガティブな印象に反して、
良い人たちも多いんだと言う所感を持っています。

まぁ、これからあるかも知れないけど。



それにしても、
昔から『人の縁や運』が良いんだと思います。

僕がここから展開したい話が、もちろん
ただ自慢したい訳ではなくてちゃんとあるんです。


そうやって人の運や縁に恵まれてきた、
親や親戚からも真っ当に愛されて
友達も、学生時代から恋人も出来て
いじめられる事もなく、
なんとなくスポーツも勉強も芸術も
こなして育った僕は
この世界の混沌とした、有象無象の闇のような
物を『食い止めないと』いけないんですね。

そんな使命があると、勝手ながらに思ってます。

何をヒーローぶってるんだ?と、
そんなふうに思われてももはや良いです。


何故ならば『心のゆとり貯金』のようなものが
莫大にあるからです。


つまりそれはどういう事かというと、
ネットに転がる本当にヤバい人たち、
絶対に折り合わないであろう人たちは、
そう言った生い立ちの背景が僕とは
まるで違い、『心のゆとりの違い』の絶対数が
違うからなんだと思うんです。


それは、不可抗力じゃないですか。


そう言った心のゆとりの違いみたいなものって、
10代の時点で完成してしまう気がするんです。

いくら可愛い子でも、
親に愛されて育てられなかった子は
いつまで経っても自己肯定感が
低いですよね。


いじめを経験した人は、
そこから社会でどんなに評価を得ても、
つけあがらずにずっと謙虚な気がします。
それは早い段階で人間の底を知ってしまったからなんだと思います。


厄介な事に、心のゆとりというのは
ある程度の年齢で熟成されて、
増やすことはとても難しく、
減らす事はとても容易いんです。


例えば心のゆとり貯金が沢山ある
コンビニ店員さんがいるとして、
心の貯金が乏しいサラリーマンは、
何かのきっかけで
その店員に怒鳴りつけたとします。

この時点で、如何なる理由があれど、
年下の店員を怒鳴ると言う行為を
理解する事が僕には出来ません。

でもここで、心のゆとりの背景を
想像すると幾許か合点がいくんですね。
なるほど、この人の歩んだ若き時代が
なんとなく想定出来る。

だからと言ってそれが
許される訳ではないんですが、
ここが『食い止める』という事に繋がるんです。

そのコンビニ店員さんは、
ゆとり貯金が沢山あるから、
負を『食い止める』ことが出来るんですよ。

こんな事があった。
友達に話そう、恋人に言おう。
何かで発散しよう。

ここからがポイントです。
そのコンビニ店員の
心のゆとり貯金が、『普通』くらいだったら
どうでしょうか。

確実に貯金が削がれます。
負のパワーは強いから。
ひとたび
『ゆとりが乏しい』状態に変化して、
例えば自身のSNSで、
有名人を誹謗したりする形で
発散したりなど。

そして、その誹謗を受けた有名人の
心のゆとり貯金がそがれて、

と言った最悪の負の連鎖というものが、
ネット及び実生活で起きているんですね。


繰り返しになるんですが僕は
心のゆとり貯金があるので、
僕と関わってくれている
人には無条件で優しく接したいんです。

それは嫌われたくないから、と言った
安直なものではなく
上記で挙げた感じなんですね。

多少鋭利な物をぶつけられても、
それを食い止めるし、負を連鎖させない。
負を、ここで止める。


それが、役目だと思ってます。
社会を良くするとか言うとかなり
仰々しいけれど、それに通ずるものがあると思います。


とは言っても精神の強度はまた別問題なので、
何があっても食い止められる、そんな自信はないですけどね。


けれど、最善は尽くしたいなって思います。

現時点で、僕の周りは皆優しいし、
嫌な気持ちになるなんて事は、
ミクロな単位ではあっても
マクロな単位ではないです。


頑張っていきたいものですね。







振り返るにはまだ早いんですが、
2023年は僕の人生において
相当転機というか、色々スタートした
年になりましたね。

まずなんと言っても
『念願の作家デビュー』です。

作詞作曲編曲家と言った肩書きは、
そんな資格も無いし、
どこからがプロで、アマチュアで、
その線引きなどは至極曖昧なのですが、
【楽曲コンペに採用される】が
1つの条件なのかなーと思います。

楽曲コンペとは平たく言うと
曲のオーディションのようなものです。
レーベルや運営の方が色んな作家に
曲を募集して、採用するというシステムですね。

その規模感は大小ありますが
いずれにせよ採用されるのは
ぶち上げ案件です。

そんな訳で各SNSでは載せてるんですが
いぎなり東北産という
スターダスト系列の
カッコいいし可愛いアイドルグループの
コンペに今年の6月くらいに通って、
もう本当に嬉しくて嬉しくて、
いぎなり東北産のお陰でやっと
プロの作家になれました。

『ゾンビソサエティー』、
聴いてくれましたか?
めちゃくちゃ良くないですか?
俺って、やっぱり天才ですか?

とまぁ、手前味噌はほどほどに
何が嬉しいかって
僕がずっと10代の頃から恋焦がれた
2000年代下北ロックを踏襲した
マイナーキーロック調の楽曲が、
デビュー作になった事。
ギターもギャンギャン鳴ってる。

なんと言うか、僕はロックバンドを
夢見て音楽を初めて、
紆余曲折ありながらも
DTMという手段で音楽を続けて、
ロックな音を得意としながらも
色んなタイプの曲が書けるようになって、
それで尚作家としてデビューした曲は
原点のロックな曲で。


それがなにかこう、ね。
エモいですよね。


実際、スターダストさんの運営の方も
めっちゃ褒めてくれて
10/29にあった横浜アリーナで
開催されたスターダストプラネットの
お祭り的なイベントにご招待頂いたので
行ってきたんですね。

もう本当に行って良かったです。

スターダストさんのアイドルって
本当に個性豊かで各グループそれぞれの
気概があって、表情の作り方がプロでした。
あと何より皆さん歌が上手い。
どのグループも『歌うめぇ〜安心して聞ける〜』
と思いながら感嘆してました。


そして、東北産が初披露として
ゾンビソサエティーを披露してくれたんですが
嬉し過ぎて泣きそうでしたね。

イントロの
テーレッテレッテッテッテッテレレ
というフレーズが鳴った瞬間、
鳥肌がヤバかったです。

『この曲僕が作りました!!』
と叫んで周りをドン引かせたてやろうかと
と思う程でした。

これはある意味エゴな喜びなんですが、
僕はバンドでアリーナなどと言った
規模感で演奏する夢は
まぁ叶わなかった訳です。
僕自身にその器量は無かったんですね。


でも、時を超えて、
いぎなり東北産というグループを通して
僕の楽曲が横浜アリーナに
響き渡ったんです。

これにはぶち上がりましたね。
何度ぶち上がればいいんですか俺は。

歌詞にもある逆転劇というワードは、
無意識に自分自身の人生を投影してたのかも
知れません。

東北産ありがとう。
ひと組だけ特攻服でライブしてて
それがめちゃくちゃカッコよかった!


とまぁ、本当に今、作家として
モチベーションが最上級な感じです。
お世話になってる作家事務所には
頭が上がらないですね。

※西麻布というかなりセクシーな場所に
立地してるので、挨拶に訪れた時は緊張しました。



そしてもうひとつ機転となったのは
プロデュース稼業。
もう2年も前からずっと池辺と
そう言う事をしたいよねーって
話をしてたんですが、ついにこの春
『琳子』というシンガーソングライターに
出会ってしまったんですね。

それはなんというか、遺伝子レベルでの
とんでもない才能を発掘したと言うか、
ガラガラのライブハウスで
背丈の低い女の子が堂々と
『ホットミルク』という楽曲を弾き語りしていた
光景はずっと忘れないと思います。


君との日々は甘いホットミルクのようで
温かく熱を帯びていた


いい歌詞ですよね。

『ホットミルク』はサブスクで解禁済みですが
まだまだストックがあって、
どの曲も凄いんです。
残酷な事に、芸術において才能というものは
切っても切れませんね。


ちょうど琳子も編曲家を探していたようで、
かなりの利害が一致していた事もあり
話は早く、現在進行形で楽曲の編曲と、
バズる作戦会議みたいなものをやってます。


それがなんと言うか、
またバンドを組んだみたいな感覚で
楽しいのです。


ここからが楽しみだなーほんと。


と言う訳で、音楽漬けの毎日です。

10代の頃の自分が今の自分を見たら、
少しだけ安心するだろうな。

そんな感じですね。



PS.
東京に行く機会が増えつつあるので
マジでそろそろ上京したいです。