『売れたい』とか
『有名になりたい』とか、
その他諸々の気概や
ざっくりとした夢みたいなことを
口にするってのは、
なんか若者たちだけに与えられた特権
みたいに思っていた時期もありました。
というかまぁ、
セオリー的にはそうなのかもしれません。
けれど、ここ数年音楽業界の人と話すことが
格段に増えた事で思うのは、
芸能を雇う側はほとんど
年齢を気にしなくなってるんですよね。
それこそ、ずぅっと昔から
インディーズで活躍していた
スリーマーケッツは去年メジャーデビューしたように。
30歳を超えてメジャーデビューとか、
40歳を超えてバズったなんて、
昔はめちゃくちゃ稀有でしたけど、
今では幾らでも聞く話です。
それは、前衛的なSNSの台頭による、
個々の持つパワーが大きくなったからですね。
若さとかそんな刹那的なものより、
すでに人が集まっている所に
業界人はBETしたいんですね。
それは合理的に重々分かります。
それらを鑑みて最近思うことがあるんですよ。
冒頭にも記述した
『売れたい』って言葉ね、
別に30超えようが還暦超えようが、
皆言っていこうよって最近思うんです。
それもクローズドな半径ではなくて
際限なく広がる雑踏に向かって
言って欲しいんですね。
俺、売れてぇよおお!!ってね。
そっちの方がダサいからね。
でも、ダサいって裏側から見たら
死ぬほどカッコいいんですよ。
昨今、お笑いのショーレースが
こんなにも人々を魅了してるのは
そこだと思うんですよ。
売れたい!
勝ちたい!!という渇望が
たった3〜4分間でこぼれ出るほど
感じられるじゃないですか。
しかも、コンビによっては
結構いい歳してたりしますよね。
それって片側から見たら
いい歳して頑張ってるのはダサいし、
片側から見たらその歳まで諦めずに
お笑い一本で勝負しているっていう、
カッコよさがありますよね。
それと同じです。
居酒屋で気心知れた仲間集めて、
『俺、実はまだ売れたい気持ちある、、』
は、傷付かずに済みますよね。
まぁ、せいぜい傷を舐め合ってくださいな。
けど、誰も自分に興味もない
声すら届かない有象無象に対して
俺!!売れたいです!!!!!
って、言ってしまえば多分傷つきますよ。
誰も興味ないもん。
俺はそれも経験したし、それを超えて
登録者数10000人も経験したし、
それでもまだ壁はいくつもあって、ね。
だから再度俺も言います。
今年33です。
クソ地獄のようなあの頃に比べれば、
上手くいってます。
事務所に入って税金も払ってます。
ただね、こんなもんじゃねぇよってのも
二律背反であるんです。
だから言います。売れたいし、売れるために
頑張る。
それは、今やってる琳子の
チーム活動もそう。
それとは別軸の、作曲家としてもそう。
それとはまた別軸で、
新しく考えてます。
ただね、30を超えて売れてないなら
それなりの原因はあったわけじゃないですか。
だから、脳死状態のガムシャラな頑張りは
ヤバイと思うんですよね。
冷笑の対象にはなりたくないんですね。
例えば毎日ツイートがんばる!とか、
ビラ配る!とか、なんかそういうのです。
それはあまりに令和において時代錯誤だし、
もっとクレバーなメソッドは存在するんです。
幸いなことに
俺は専門学校の講師をしてるくらいに
SNSのアルゴリズムに
めちゃくちゃ詳しいんでその辺は
クリアしてるんですけど、
例えばそれこそ60歳超えて売れたい!
何者かになりたい!!
って思う人がいるとするじゃないですか。
それ自体はめちゃくちゃこの人カッケェなー
って俺は思うんですよね。
肝心なのはその次で
じゃあどう売れますか?
売れるために何を始めますか?って時に、
時代に迎合する覚悟とプライドの折り合いさえあれば、
俺はマジで年齢関係ないと思うんです。
そういう意味では、
最高な時代なんです。
SNSでは日本終わった
みたいな絶望論が散見されますが、
そんな事ないですよ。
何歳になろうが夢見れるし、
やり方次第では一瞬で有名にもなれる
いい時代です。
だからこそ、俺も再度声に出して
言いますね、
売れたいです。
売れましょうよ。
30代も40代も50代も60代も
何歳でも大丈夫ですよ。
売れますからね。
墓に入るまでに何者かになってりゃ
勝ちです。
墓に入るまで講釈垂れ続けるのは
誰でも出来ます。
今俺、ダセェ〜って、
ダサさを楽しみましょう。