或いは世界の真ん中で | 坂本龍~今夜は泡風呂ぐ~

坂本龍~今夜は泡風呂ぐ~

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今年の冬は、寒い。

例年より格段に寒いように思う。

でもやはり僕は冬が好きなもんで、

しっかりと着込めば平気だ。

家の水道が、中々お湯にならない。

あまりにならないもんだから、
いってしまえ、と冷水で顔を洗う。

日常の中の小さな決断。

やはり、かなり冷たい。
心臓がキュッとなる。

恐らくやめた方がいい。

暖房が少し苦手なもんで、

ワイヤレスイヤホンが、
キンキンに冷えている。

というか、あらゆる家電がキンキンだ。

よしよし、大丈夫だよと、少し撫でる。
まるで命があるように接している。

お気に入りの曲で、1日が始まる。
最近はimaseのHave a nice day 

冬の匂いが叙情を掻き立てる。

誰かが落とした片方の手袋は、
やけに切ない。何故だ。

自販機で飲み物を買う。
いつも10円足りずに1000円を崩す。

そんなもんだ。

平日の15時。
街を行く人は、何をしてる人達だろうか。

俺はミュージシャン。
クリエイター。アーティスト。

あなたは誰だ?
他人に興味がある。

自分にも興味がある。
自分とよく対話する。

1人で歩く。マスクから溢れるほど
思い出し笑いをしてる人は、なんか良い。

本屋。
あまりに情報が多くて、何も要らなくなる。

本屋にいる時以外は
本屋に行きたい。ヘンテコな思考だ。

腹が減る。
空腹を楽しんでみる。

日が暮れ出す。
冬の夕暮れは良い。

夏の夕暮れも良い。
いや、春も秋も。

夕暮れは良い。

世界の何処かで、
そんな事を思っている。


或いは世界の真ん中で。