Divided by 13 2005年製 RSA-31 “Rusty Anderson” 特注品 | HOWL GUITARS

Divided by 13 2005年製 RSA-31 “Rusty Anderson” 特注品

Divided by 13 2005年製 RSA-31 “Rusty Anderson” 特注品

 

Sir Paulの右腕ギタリスト放出品のDivided by 13 2005年製 RSA-31が入荷致しました。

 

このアンプのモデル名となったギタリスト Rusty Andersonが2005年から2008年にかけてツアーやレコーディングで使用したアンプそのものになります。

 

Divided by 13のモデル名はそのモデルを最初にオーダーした人もしくはアイデアを出した人物の名前のイニシャルがそのままモデル名を冠しますが、RSA-31はRusty Andersonの名を冠したモデルとなります。R=Rusty A=Andersonは分かりますが間のS=?はRustyのミドルネームかRustyのsの字のどちらかでしょう。

 

・モデル名の例

Fred Taccone = FTR-37

Rusty Anderson = RSA-31 & RSA-23
Lyle Workman = LDW-17/39
Corky James = CJ-11
Joel Shearer = JJS-31

 

EL84を4本使用した÷13のVOX系のアンプはそれまでERT-33というモデルがありましたが、FTR-37とサウンド的に近すぎたためか2004年に廃盤となり代わりに登場したのがRSA-31になります。ERT-33と比べるとReverb無しのとてもシンプルなアンプになりました。

 

回路的な話でいうと、ERT-33はFTR-37にとても近いプリ回路だったのに対して、RSA-31はVOX AC-30の回路そのものです。

 

RSA-31の回路を回路図に起こしてみましたが、AC-30 Top Boostとの違いは5%ほどです。95%はAC-30TBで5%は製作者 Fred Taccone氏のアレンジが加わっています。細かな係数の違いやチャンネル2のMatchless的な5極管のクリック式トーン回路など。

 

今回入荷した個体は、Rusty AndersonがSir Paul McCartneyのアメリカツアー"The Space Within Us"用に特注オーダーした個体となります。

 

 

まず特筆するべき点は外観です。
 
通常ならトーレックスを貼るべきキャビネットにトーレックスを貼らない裸(Naked)の状態です。
 
これは恐らくRusty AndersonのメインのギターがES-335TDのBlonde(Natural)カラーなので、そのルックスとマッチングさせたアンプが欲しかったのだと予想されます。
 
たまにトーレックスを貼っていない個体をハードウッドと謳っている方がいらっしゃいますが、ハードウッドだと語弊があります。
木材自体はバーチ材のプライウッド、いわゆるベニア板なので木が直接露出しているからといってハードウッド(無垢材)と一緒にしたら問題があるかと思います。なのでプライウッドのトーレックス無しの状態は"Naked"と呼んだら良いと思います。
 
ではでは細かく見ていきましょう。

 

 

ヘッド部の画像です。バーチ材のプライウッドがむき出しの"Naked"スタイルです。

 

 

ブランドロゴの画像です。内照式になっており、電源スイッチ・オンで光ります。

 

 

コントロール部の左側です。パイロットランプの下にモデル名が確認できます。

 

 

チャンネル1の画像です。VOX AC-30 Top BoostにMiddleつまみを足したようなチャンネルです。

 

 

チャンネル2の画像です。Matchless DC-30にインスパイアされた5極管+クリック式トーンフィルターです。

 

 

バックビューです。この個体を見ると、、、やっぱり製品にはトーレックスを貼ったほうが良いよねって感じます。

 

 

ヘッド部のバックビューです。ワールドツアーで使用されていたので使用感はあります。

 

 

背面のコントロールパネル左側の画像です。

 

 

スピーカーアウトジャックの画像です。

 

 

背面のコントロールパネル右側の画像です。アメリカで使用されていたので当然117V仕様です。

 

 

バックパネルを外した画像です。冷却ファンが搭載されておりますので長時間のライブにもバッチリです。

 

 

シャーシを取り出したキャビネット内の画像です。冷却ファンと内照式ライトのコネクターが確認できます。

 

 

Rusty Anderson 特注オーダー品で、製品版ではないのでシリアルナンバーがありません。貴重ですね。

 

 

シャーシの画像です。シャーシ自体はFTR-37と共用です。

 

 

電源トランスの画像です。高品質な30W用電源トランスです。

 

 

出力トランスの画像です。高品質な30W用出力トランスです。

 

 

チョークトランスの画像です。高品質なチョークトランスです。

 

 

シャーシ内部の画像です。絶縁ボードとクロスワイヤーの配線材などはFenderからの影響を感じさせます。

 

 

シャーシ内の左側の画像です。ERT-33やFTR-37に比べるとReverb無しのシンプルなアンプなのでパーツ数が少ないです。

 

 

シャーシ内の真ん中の画像です。電解コンデンサーやカソードバイアス用の抵抗が確認出来ます。

 

 

シャーシ内の右側の画像です。電源トランスの横についている小さいトランスは冷却ファン専用のトランスです。

 

 

スピーカーキャビネットの画像です。ワールドツアーで使われただけあって使用感が多々あります。

 

 

ブランドロゴです。こちらは光りません。

 

 

バックビューです。クローズドバック仕様です。

 

 

スピーカージャックの画像です。8Ωのインプットです。

 

 

キャビネット内の画像です。Celestion Green Back 16Ωが2基並列で8Ω入力となります。

 


Rusty Andersonが使用していたツアーケースも付属致します。

 

 
ヘッドは運搬に便利なタイヤ付きのセミハードケースが付属します。

 

 
ツアーケースに貼られたガムテープやステッカーが確認できます。

 

 

こちらもツアーケースに貼られた内容シールです。

 

 

以上、如何だったでしょうか。

 

あのビートルズのSir Paul McCartneyのサウンドを数年に渡り現実に支えた歴史的アンプです。

 

ビートルズファンにも、シンプルにアンプファンの方にもオススメです。

 

興味のある方は是非ともお問い合わせくださいませ。

 

Gichi

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