Gibson 1971年製 Les Paul Deluxe Gold Top [B-Stamp]
ナマステー
HOWL GUITARSのhiroggyです。
もはや恒例のイントロ文で、インド一人旅の中で起きた事などを面白おかしく文章に表してみようと思います。
これまで書きためた旅行記は 「インド旅行記」 ブログテーマでまとめていますので、気になったら見てやってください。
ようやく？ハンピ編スタート。
楽器説明文と写真だけ見たい人はサーとスクロールダウンしちゃって下さいヾ( ´ー｀)
インド旅行記 （9） ハンピ編 「トイレ原理主義的バスルーム」
ハンピの街中を身長150cmくらいの小男インディアン・クルーニーについて歩く。背が低いわりに太っているから歩くと上体がひょこひょこと揺れる。それは僕にバッドマンのペンギンを思い起こさせた。ペンギン村の、、、いや、違う。ハンピ村のゲストハウスが点在する辺りはどこを歩いてもおなじような見ための路地が格子状に連なっていて、ハンピバザールからの道のりを完璧に忘れた。
彼のゲストハウスの中庭にやせ細った犬がいて一応番犬らしく、僕にむかって最初は吠えていたがクルーニーと部屋に入ると鳴きやんだ。シンプルにダブルサイズのベッドが真ん中にあり、角にはクローゼット、机と椅子、奥にバスルーム。天井にはシーリングファンが付いており、スイッチを入れると回る。これが壊れていたら高温のインドでは完璧アウトだ。バスルームはもちろんトイレとシャワーが一緒で、トイレは水桶を使ってぽっかりと口を開けた排水口に手動で流し込むタイプの穴トイレで、そのすぐ横にシャワーが仕切りも無く付いているというこれ以上シンプルにできそうもないレイアウトだ。
いちおう水が出るかだけ確かめて僕はバスルームを出た。このバスルームに嫌悪感を抱く日本人や欧米の旅行者が多いのはよく分かる。そこには安心感のある清潔な洋式の便座はないしトイレットペーパーもない、ましてやレバーを引けば水洗される仕組みもない、さらに言えば全自動ウォシュレットなんて異星人から文明が遅れた地球人へのワッツアップ土産品のように遠く感じる。 「ワレワレハ、ウォシュレットデアル」
僕自身しばらくインドのバスルームを経験していないから最初にこのトイレ原理主義的バスルームに入ったときは身構えたというか鳥肌が立ったけど (目を凝らせば暗がりを虫が這うのがアリアリと見える) あえてこういう文明の先祖返りを経験し疲弊するのもインドを楽しむポイントのひとつだと思う。不潔になれろ。
「いいね、シンプルでいいね。いくらだっけ？」
「一泊350ルピーだよ旦那。ここらじゃ一番安いですぜ、へへ」
「ふうん、三連泊するから300ルピーで、どおかな？」
「三連泊ですかい、いいですぜ。おまけしますとも！へへ。ところで旦那、朝飯まだでしょう？あそこの屋台で売ってるの買ってきましょうか？ハンピ名物で美味しいですぜ」
そういえば朝食はまだだし、屋台飯は美味しそうだったし、悪くない。もしかするとクルーニーは気が効くタイプなのかもしれない。
「お願いします。いくらくらいかな？そんなに多くなくていいんだけど」
「100ルピーあればじゅうぶんですよ、旦那。へへ」
彼はすばやく100ルピーを受け取るとその水平方向に大きい体をひょこひょこさせて外に出て行った。
次項に続く→
←前項に戻る
それでは本題の楽器紹介へ移ります。
今回ご紹介するゴージャスギターくんは、
Gibson 1971年製 Les Paul Deluxe Gold Top [B-Stamp]です。
貴重なB-Stamp物のGibson 1971年製 Les Paul Deluxe Gold Topが入荷しました。
Les Paul Standard Modelが1960年に製造中止になり、1960'sにはSGやファイヤーバード等の生産をしていたGibson社が、ユーザー／ファンからの要望に応えて従来のStandard Modelの再生産を開始したのが1968年。
しかし、Gibson社が再生産したLes Paul StandardにはハムバッカーPUはのっておらず、P-90のソープバーPUが搭載されました。その兄弟機種として1969年に発表されたのがLes Paul Deluxeです。
Deluxe ModelにはP-90でもなくハムバッカーでもなく、ミニハムバッカーPUが搭載され、4ピースからなる"パンケーキ"ボディ構造をしております。
また、この機種にはGibson社では珍しいブルーやレッドのスパークルフィニッシュも存在いたします。
そして1985年で生産が終了となります。
さて、ではこの個体の特徴の話に切り替えます。
特筆すべき点として 『Bスタンプ』 があげられます。
Bスタンプとは、コントロールキャビティに押されているスタンプの事で、
このB (もしくはC) スタンプは69年のスタンダード、デラックスのみにみられる初期仕様です。
そしてこのスタンプが押してあるボディーはトップのアールの勾配が大きいのが特徴です。
70年以降、機械化が進みボディトップは平坦なアールの少ないタイプに変わり、ヘッドシェイプがラージになっていきます。
その70年以降のデラックスの中に極稀に68-69年の間で余ったボディやネックやパーツを流用した個体があります。
つまりこの個体はデラックス発表初年度の69年の余っていたボディが使用されているのです。
そのおかげでのっぺりとしたトップではなくて、50年代からのGibsonらしいアールを持っていてルックスがとても良いです。
また、エスカッションが一つのPick Upに対して二つ付いているダブルピックアップリング仕様です。
それでは、お写真を使って詳しく説明致します。
ボディトップです。ノーマルのDeluxeよりもアールが深いボディトップ。
ボディバックです。ジョイント付近にストラップピンを増設した跡が一ヶ所あります。またストラップピンは交換されております。
back viewになります。年代相応に塗装にクラックがはいっております。ヴィンテージの風格がでております。重量はこの年代では標準的な4.6kg
Rosewood Finger Board。
ネック裏です。3ピース・マホガニーネックです。びっしりとウェザークラックが入っております。
ラージヘッド仕様。ペグはオリジナルですが交換歴があります。
ナット、フレットは交換されております。
ヘッド裏です。ペグ交換がされた際のエクストラホールがあります。
オリジナルピックガードです。
オリジナルのゴールドリフレクタートップ・コントロールノブです。
オリジナルPUセレクタースウィッチとリング。
オリジナルブリッヂとテールピースになります。
フロントPUです。Original Mini Humbucker Pick Up。ダブルピックアップリング仕様です。
リアPUです。Original Mini Humbucker Pick Up。ダブルピックアップリング仕様です。
アッセンブリの画像です。
こちらが噂のB スタンプです。
Original POTの画像です。
Original のSPRAGUE BLACK BEAUTYが付いております。
フロントPUキャビティの画像です。
フロントのミニハムの裏側になります。
リアPUキャビティの画像です。
リアのミニハムの裏側になります。
オリジナルのブリッヂとテールピース裏側の写真です。
シリアルナンバーとMADE IN U.S.Aの刻印。シリアルナンバーは95617Xです。
ウェザークラックとボディアールの具合を伝えようとしております。
こちらもウェザークラックとボディアールの具合を伝えようとしております。
最後は全体像をもう一度。Original hard caseが付属いたします。
ゴールドトップは特にボディのアールの勾配が大きいほうが美しく見えます。
このBスタンプ仕様のトップはまさにソレです。
消耗パーツのフレット、ナットが交換されているのでとても良く鳴り、安心してプレイできます。
ミニハムバッカーはハムバッカーに比べ出力が少々抑えられていますが、高出力なピックアップです。
P-90に近い暴れ方が有り、よくトレブルが出て抜けの良い音が出ます。
ちゃんと使えるコレクタブルなLes Paul Deluxeをお探しの方は
この機会をお見逃し無く！
hiroggy
HOWL GUITARS
HOWL GUITARSのhiroggyです。
もはや恒例のイントロ文で、インド一人旅の中で起きた事などを面白おかしく文章に表してみようと思います。
これまで書きためた旅行記は 「インド旅行記」 ブログテーマでまとめていますので、気になったら見てやってください。
ようやく？ハンピ編スタート。
楽器説明文と写真だけ見たい人はサーとスクロールダウンしちゃって下さいヾ( ´ー｀)
インド旅行記 （9） ハンピ編 「トイレ原理主義的バスルーム」
ハンピの街中を身長150cmくらいの小男インディアン・クルーニーについて歩く。背が低いわりに太っているから歩くと上体がひょこひょこと揺れる。それは僕にバッドマンのペンギンを思い起こさせた。ペンギン村の、、、いや、違う。ハンピ村のゲストハウスが点在する辺りはどこを歩いてもおなじような見ための路地が格子状に連なっていて、ハンピバザールからの道のりを完璧に忘れた。
彼のゲストハウスの中庭にやせ細った犬がいて一応番犬らしく、僕にむかって最初は吠えていたがクルーニーと部屋に入ると鳴きやんだ。シンプルにダブルサイズのベッドが真ん中にあり、角にはクローゼット、机と椅子、奥にバスルーム。天井にはシーリングファンが付いており、スイッチを入れると回る。これが壊れていたら高温のインドでは完璧アウトだ。バスルームはもちろんトイレとシャワーが一緒で、トイレは水桶を使ってぽっかりと口を開けた排水口に手動で流し込むタイプの穴トイレで、そのすぐ横にシャワーが仕切りも無く付いているというこれ以上シンプルにできそうもないレイアウトだ。
いちおう水が出るかだけ確かめて僕はバスルームを出た。このバスルームに嫌悪感を抱く日本人や欧米の旅行者が多いのはよく分かる。そこには安心感のある清潔な洋式の便座はないしトイレットペーパーもない、ましてやレバーを引けば水洗される仕組みもない、さらに言えば全自動ウォシュレットなんて異星人から文明が遅れた地球人へのワッツアップ土産品のように遠く感じる。 「ワレワレハ、ウォシュレットデアル」
僕自身しばらくインドのバスルームを経験していないから最初にこのトイレ原理主義的バスルームに入ったときは身構えたというか鳥肌が立ったけど (目を凝らせば暗がりを虫が這うのがアリアリと見える) あえてこういう文明の先祖返りを経験し疲弊するのもインドを楽しむポイントのひとつだと思う。不潔になれろ。
「いいね、シンプルでいいね。いくらだっけ？」
「一泊350ルピーだよ旦那。ここらじゃ一番安いですぜ、へへ」
「ふうん、三連泊するから300ルピーで、どおかな？」
「三連泊ですかい、いいですぜ。おまけしますとも！へへ。ところで旦那、朝飯まだでしょう？あそこの屋台で売ってるの買ってきましょうか？ハンピ名物で美味しいですぜ」
そういえば朝食はまだだし、屋台飯は美味しそうだったし、悪くない。もしかするとクルーニーは気が効くタイプなのかもしれない。
「お願いします。いくらくらいかな？そんなに多くなくていいんだけど」
「100ルピーあればじゅうぶんですよ、旦那。へへ」
彼はすばやく100ルピーを受け取るとその水平方向に大きい体をひょこひょこさせて外に出て行った。
次項に続く→
←前項に戻る
それでは本題の楽器紹介へ移ります。
今回ご紹介するゴージャスギターくんは、
Gibson 1971年製 Les Paul Deluxe Gold Top [B-Stamp]です。
貴重なB-Stamp物のGibson 1971年製 Les Paul Deluxe Gold Topが入荷しました。
Les Paul Standard Modelが1960年に製造中止になり、1960'sにはSGやファイヤーバード等の生産をしていたGibson社が、ユーザー／ファンからの要望に応えて従来のStandard Modelの再生産を開始したのが1968年。
しかし、Gibson社が再生産したLes Paul StandardにはハムバッカーPUはのっておらず、P-90のソープバーPUが搭載されました。その兄弟機種として1969年に発表されたのがLes Paul Deluxeです。
Deluxe ModelにはP-90でもなくハムバッカーでもなく、ミニハムバッカーPUが搭載され、4ピースからなる"パンケーキ"ボディ構造をしております。
また、この機種にはGibson社では珍しいブルーやレッドのスパークルフィニッシュも存在いたします。
そして1985年で生産が終了となります。
さて、ではこの個体の特徴の話に切り替えます。
特筆すべき点として 『Bスタンプ』 があげられます。
Bスタンプとは、コントロールキャビティに押されているスタンプの事で、
このB (もしくはC) スタンプは69年のスタンダード、デラックスのみにみられる初期仕様です。
そしてこのスタンプが押してあるボディーはトップのアールの勾配が大きいのが特徴です。
70年以降、機械化が進みボディトップは平坦なアールの少ないタイプに変わり、ヘッドシェイプがラージになっていきます。
その70年以降のデラックスの中に極稀に68-69年の間で余ったボディやネックやパーツを流用した個体があります。
つまりこの個体はデラックス発表初年度の69年の余っていたボディが使用されているのです。
そのおかげでのっぺりとしたトップではなくて、50年代からのGibsonらしいアールを持っていてルックスがとても良いです。
また、エスカッションが一つのPick Upに対して二つ付いているダブルピックアップリング仕様です。
それでは、お写真を使って詳しく説明致します。
ボディトップです。ノーマルのDeluxeよりもアールが深いボディトップ。
ボディバックです。ジョイント付近にストラップピンを増設した跡が一ヶ所あります。またストラップピンは交換されております。
back viewになります。年代相応に塗装にクラックがはいっております。ヴィンテージの風格がでております。重量はこの年代では標準的な4.6kg
Rosewood Finger Board。
ネック裏です。3ピース・マホガニーネックです。びっしりとウェザークラックが入っております。
ラージヘッド仕様。ペグはオリジナルですが交換歴があります。
ナット、フレットは交換されております。
ヘッド裏です。ペグ交換がされた際のエクストラホールがあります。
オリジナルピックガードです。
オリジナルのゴールドリフレクタートップ・コントロールノブです。
オリジナルPUセレクタースウィッチとリング。
オリジナルブリッヂとテールピースになります。
フロントPUです。Original Mini Humbucker Pick Up。ダブルピックアップリング仕様です。
リアPUです。Original Mini Humbucker Pick Up。ダブルピックアップリング仕様です。
アッセンブリの画像です。
こちらが噂のB スタンプです。
Original POTの画像です。
Original のSPRAGUE BLACK BEAUTYが付いております。
フロントPUキャビティの画像です。
フロントのミニハムの裏側になります。
リアPUキャビティの画像です。
リアのミニハムの裏側になります。
オリジナルのブリッヂとテールピース裏側の写真です。
シリアルナンバーとMADE IN U.S.Aの刻印。シリアルナンバーは95617Xです。
ウェザークラックとボディアールの具合を伝えようとしております。
こちらもウェザークラックとボディアールの具合を伝えようとしております。
最後は全体像をもう一度。Original hard caseが付属いたします。
ゴールドトップは特にボディのアールの勾配が大きいほうが美しく見えます。
このBスタンプ仕様のトップはまさにソレです。
消耗パーツのフレット、ナットが交換されているのでとても良く鳴り、安心してプレイできます。
ミニハムバッカーはハムバッカーに比べ出力が少々抑えられていますが、高出力なピックアップです。
P-90に近い暴れ方が有り、よくトレブルが出て抜けの良い音が出ます。
ちゃんと使えるコレクタブルなLes Paul Deluxeをお探しの方は
この機会をお見逃し無く！
hiroggy
HOWL GUITARS