海のシルクロードの起点と言われる広州は、漢の時代(日本の弥生時代のあたり)から住民がいた、歴史を今に紡ぐ都市で、地理的に北方の政治的混乱に巻き込まれる事なく独特の文化が育まれてきたそうです。
明から清の時代(日本の江戸時代あたり)には、中国最大の貿易港として栄えていたそうで、その後は戦争の影響を受け外国の租界地が作られるなど、ここ広州は各時代に交流した外国の文化が随所に散りばめられた商人の街でもあります。
そして広州の西の玄関口であった事から西関(XiGuan)と称されたこのエリアは、当時の商売人が集まっていた旧市街地と豪商達の屋敷や、イギリスやフランスの租界地などがあった場所です。
今回はその辺り一帯を散歩した時のスナップをご紹介します。



今にも崩れ落ちそうな長屋風のお店が連なる通りがいくつも交差しています。



湖面に浮かんだ建物はレストランです。

広州三大酒家として名高い泮渓酒家でした。
ここは動物を象った点心で有名だそうです。


そこはかとなく京都を感じさせる通りです。

大通りから路地に入ると、ひっそりと、ここだけ時が止まったような空間が広がります。

嶺南建築様式と呼ばれる旧家屋のエリア。
まだまだ立派に現役です。
夏は涼しく冬は保温効果のある石造りの家が目立ちます。
前回ご紹介した上下九路も2Fが屋根代わりになっている騎楼スタイルでしたが、この様式はスコールの多い熱帯地域特有の対策でもあるのだそうです。


乾物街。


運河を渡り沙面島へ。

沙面島は元々外国人居留地として造られた人工島ですが、今は地元の人々の憩いの島となっている様です。

東西約900m、南北300m程の小さな島。
中央を横切る大通り、沙面大街↓

西洋建築の建物が今に残るノスタルジックな島です。

常に半額を謳う土産物店。

レンタサイクルもあります。

沙面島のスタバはコロニアル風。


1889年建築のフランスカトリック教会、天主教露徳継母堂はルルドのマリア様を祀っているそうです。


文筆家が定宿にしてそうな、静かなホテル。

所々に中華と西洋が織り成しています。
島の中央は公園です。

地元の人がバドミントンをしたり、ウェディングドレス姿のモデルさんが撮影会をしていたり。

ご婦人がせっせとワークアウトしていたり。

公園内には昔の文化を偲ばせる銅像がそこかしこにあります。

このご婦人は、現代でも深圳の村辺りではよく見られます。。

真ん中は銅像ではありません。

見事な樹木を眺めるのも散歩の醍醐味です。

こちらの木は枝にもびっしり芽が出ています。

環境が良いのか、巨大になり過ぎて支柱もジャイアントサイズ。

いい場所見つけましたね。

珠江(The Pearl River)で泳いでいる人発見。

静かで情緒ある街、オールド広州でした。
時代の変遷を感じます…

右のコ、いるいる!