香港屈指の道教寺院である黄大仙に行ってきました。
ここは九龍半島獅子山(ライオンロック)の麓にあたり、深圳一標高の高い梧桐山から香港の太平山(ヴィクトリアピークのある山ですね)へ向けて流れる、山脈沿いに潜む気(エネルギー)が通る所で、風水的にもおおいに関係しているそうですが、元は道教の僧侶が黄大仙さんからのお告げで、この地に寺院を建てたのだとか。
元々風水は道教の陰陽五行説から発生したものらしいので、それ故に非常に理に叶った立地なんでしょうね。
日本はパワースポット流行りですが、風水発祥地・中国の諸説を知れば知るほど、本場ならではの御利益がありそうです!
何せ、ちょっと聞きかじった話では、そもそも風水学では、この気の流れ(気脈または龍脈と言うそうです)の源は、中国西方の崑崙山(こんろんさん/クンルンシャン, 拼音: Kūnlún Shān)にあり、そこは黄河の源流があるというのです。
世界四大文明の1つを拓き発展させてきた大河の源からは、連綿と続いてきたパワーを感じさせずにはいられません。
遠くの山脈を眺めていると、起伏はまさに龍そのもので、神獣である龍がその気(パワー)の象徴とされる意味がよく理解できました。
この「気」ですが、一説によると起伏の良い、生き生きとうねっているような山脈や尾根は良い龍(気)となり、そこに住む人々の運を上げてくれるそうです。
山の多い香港は世界最強の開運シティと言われるわけですねー。
ちなみに深圳も新たな開運シティとして中国の記事に紹介されています。
道理で、経済特区として急成長を遂げているわけです!
(☞ http://www.koonlung-fengshui.com.hk/zh-TW/displayproduct.html?proID=608385)
さて、予備知識はこの位にして、香港パワースポットの1つ、黄大仙祠の中をご紹介しましょう。
駅を出ると、いきなりおばちゃんからお線香を渡されたので、ここは無料なんだぁ、と感心してたら、「30HK$。」ちゃっかり請求されてしまいました(笑)。
これ、境内にもっと安く売っているお店がいくつもあるので、皆さんもご注意ください。。
それにしてもお線香と一緒に渡されたこのアイテムは何に使うのだろう。。
デザインや色使いはさすが香港!縁起良さそう~。
入口の人集り!両脇に鎮座しているのが狛犬ではなく龍なところがお国柄ですね。
門にある「嗇色園」とは、ざっくりですが、人間の欲(色)を排除/節制(嗇)して心の迷いを取り払う、または自らを省みて悟りを開く場所(園)ですょ、という意味だそうです。
「開運!開運‼」と自分の欲ばかり考えてた自分にまずは反省。。
この龍、なぜか皆さん、鼻と足を撫でているのでそこだけ色が剥げてる…。
赤鼻のトナカイならぬ金鼻のドラゴンですね。カワイイー。
意味があるんでしょうけど判明できず。。
広い境内は風水に則って設計されており、この干支の銅像も陰陽五行思想ならでは。
香油箱とはお賽銭箱のことだそうです↓
祭壇の前ではないということは入場料といったところでしょうか。
お線香も祭壇ではなく専用の着火エリア(点香区)があります。
↓のような専用の銅像がいくつもありましたよ。
こちらの方、徳のありそうなお顔をされていますねぇ。チャラ男には絶対務まりません。
ちなみに、お線香は1つのお願い事につき3本ずつ供えるそうです。
あと、お線香の火は人様のお線香から戴いてはいけないそう。
その火にはその人の願いが込められているからなんだとか。ナルホド。
寺院の中には道教の黄大仙以外にも、仏教・儒教それぞれの神様がいらっしゃるので、回りながら供えていくのもいいですね。
実際回遊できるよう、順番付きの案内板が出ていました。
なぜ道教寺院なのに仏教も儒教も…と思いますが、長い歴史の中で相互に影響し合ってきた経緯もあり、三教同源と言って教義が違えど皆同じ源から派生したものとする考え方なんだそうです。
いがみ合いがちな宗教の世界にありながらとても太っ腹ですね!
さてメインの祭壇へ
なんでしょう、祭壇へ登る階段中央の石のレリーフが昇り龍のようです!
接写するとこんな感じ↓
"龍脈"に乗った気分で階段を上がると…
黄大仙カラー、黄金色の屋根と青空から注がれているような色鮮やかな提灯が印象的な光景が目の前に広がっていました!
祭壇の前で参拝する人、その後方では膝まづいて熱心におみくじをしている人達がいます。
本殿の中には黄大仙の肖像画や仙人に至ったストーリーと、道教・仏教・儒教それぞれの教えを説いたフレスコ画があるそうです。
(☞ http://www.siksikyuen.org.hk/public/virtualtour/desc?place_id=1)
この寺院は占いがよく当たるとか、「有求必応」つまり、願えば必ず応じてくれるという中国の四字熟語が引用されるほど、願い事が叶うなどと香港人からの信仰が厚く、大陸や日本からも団体ツアーが組まれるほど評判なんです。
そもそも本尊である道教の黄大仙は病気治癒の神様としても知られる他、仏教の観世音菩薩や儒教の始祖・孔子、三国志で有名な武将・関羽が神格化(武神)し、商売の神様(財神)としても人気の関聖帝君など勢揃いなので、まさに有求必応ですね!
またこの寺院のユニークなところが、ネット上での祈願もできること。
身体が不自由だったり、遠方でなかなか参詣できない人達にとって手厚い計らいと言えましょうか。
さて、ここで香港流(三拝→祈祷→三拝→上香→三拝)に御参り&願掛けしたあと、御多分に洩れず私も筮竹を使ったおみくじを体験しました。
まず、膝まづいて筮竹の入った筒を持ち、上下左右に振りながら心の中で願い事もしくは質問をします。
念じる内容は1回につき1つです。
これ、なかなか難しくて、邪念を払って真剣に念じないと、定まった1本の筮竹は飛び出てこないんだそうです。
勢い余って全部飛び出してしまっても、何食わぬ顔で筒に戻して再チャレンジして下さいね。
邪念ばかりなのか…5分程苦戦してやっと1本出すことができました(笑)。
出た棒に書いてある番号をメモして、占い師が沢山控えているエリアへ移動します。
成田山新勝寺にもあるような長屋の中に、1坪程の占い部屋が並んでいます。
きっとこの中には有名な占い師さんがいるんでしょうけど、まずは日本語で解説していただける方が先決です。
「日本語(OK)」の貼紙があった、じっと微笑んでいたこの方に決めました。
林女士またの名をPriscilla Lam先生のお部屋です↓
まずおみくじの番号を書いたメモを渡すと、同じ番号の引き出しから紙を抜き取って、そこに書いてある内容を説明してくれます。
かなりカタコトの日本語ですけど、古文の解説書を指し示していただきながら、3分程度で診断終了。
40HK$をお支払いしました。
もっと詳しく占ってもらいたい場合は、プラス2~300HK$(手相や易などの種別で値段が違います)で占ってもらえます。
(注: 各占い師さんによって診断料および占い方法や料金は様々です)
占い長屋を出て、寺院を囲むガーデンを散策しました。
九龍壁↓
中国では故宮などにある3大九龍壁が有名ですが、古くは皇帝のシンボルだとか、魔除けのために建てられたそうです。
神社仏閣においては水神として祀った意味合いが強いようです。
なぜ九龍?と疑問が浮かびますが、ここ九龍半島の名前の由来同様、諸説・伝説がありまして、九という数字は永遠を意味する「久」という字と同音で、陰陽道における最大の陽数が九なので、とにかく縁起が良いのです。
いずれにしても神聖な場所であることを示してますね。
ガーデンは亀の泳ぐ池や小さな滝があって、東屋付きの回廊から静かに眺めることができ、本堂のざわめきとは好対照でとてもリラックスできました。
お正月はここで初詣しようかな。
黄大仙祠 (Wong Tai Sin Temple)
アクセス: MTR観塘線「黄大仙駅」出口B出てすぐ
http://www.siksikyuen.org.hk/public/main
ここは九龍半島獅子山(ライオンロック)の麓にあたり、深圳一標高の高い梧桐山から香港の太平山(ヴィクトリアピークのある山ですね)へ向けて流れる、山脈沿いに潜む気(エネルギー)が通る所で、風水的にもおおいに関係しているそうですが、元は道教の僧侶が黄大仙さんからのお告げで、この地に寺院を建てたのだとか。
元々風水は道教の陰陽五行説から発生したものらしいので、それ故に非常に理に叶った立地なんでしょうね。
日本はパワースポット流行りですが、風水発祥地・中国の諸説を知れば知るほど、本場ならではの御利益がありそうです!
何せ、ちょっと聞きかじった話では、そもそも風水学では、この気の流れ(気脈または龍脈と言うそうです)の源は、中国西方の崑崙山(こんろんさん/クンルンシャン, 拼音: Kūnlún Shān)にあり、そこは黄河の源流があるというのです。
世界四大文明の1つを拓き発展させてきた大河の源からは、連綿と続いてきたパワーを感じさせずにはいられません。
遠くの山脈を眺めていると、起伏はまさに龍そのもので、神獣である龍がその気(パワー)の象徴とされる意味がよく理解できました。
この「気」ですが、一説によると起伏の良い、生き生きとうねっているような山脈や尾根は良い龍(気)となり、そこに住む人々の運を上げてくれるそうです。
山の多い香港は世界最強の開運シティと言われるわけですねー。
ちなみに深圳も新たな開運シティとして中国の記事に紹介されています。
道理で、経済特区として急成長を遂げているわけです!
(☞ http://www.koonlung-fengshui.com.hk/zh-TW/displayproduct.html?proID=608385)
さて、予備知識はこの位にして、香港パワースポットの1つ、黄大仙祠の中をご紹介しましょう。
駅を出ると、いきなりおばちゃんからお線香を渡されたので、ここは無料なんだぁ、と感心してたら、「30HK$。」ちゃっかり請求されてしまいました(笑)。
これ、境内にもっと安く売っているお店がいくつもあるので、皆さんもご注意ください。。
それにしてもお線香と一緒に渡されたこのアイテムは何に使うのだろう。。
デザインや色使いはさすが香港!縁起良さそう~。
入口の人集り!両脇に鎮座しているのが狛犬ではなく龍なところがお国柄ですね。
門にある「嗇色園」とは、ざっくりですが、人間の欲(色)を排除/節制(嗇)して心の迷いを取り払う、または自らを省みて悟りを開く場所(園)ですょ、という意味だそうです。
「開運!開運‼」と自分の欲ばかり考えてた自分にまずは反省。。
この龍、なぜか皆さん、鼻と足を撫でているのでそこだけ色が剥げてる…。
赤鼻のトナカイならぬ金鼻のドラゴンですね。カワイイー。
意味があるんでしょうけど判明できず。。
広い境内は風水に則って設計されており、この干支の銅像も陰陽五行思想ならでは。
香油箱とはお賽銭箱のことだそうです↓
祭壇の前ではないということは入場料といったところでしょうか。
お線香も祭壇ではなく専用の着火エリア(点香区)があります。
↓のような専用の銅像がいくつもありましたよ。
こちらの方、徳のありそうなお顔をされていますねぇ。チャラ男には絶対務まりません。
ちなみに、お線香は1つのお願い事につき3本ずつ供えるそうです。
あと、お線香の火は人様のお線香から戴いてはいけないそう。
その火にはその人の願いが込められているからなんだとか。ナルホド。
寺院の中には道教の黄大仙以外にも、仏教・儒教それぞれの神様がいらっしゃるので、回りながら供えていくのもいいですね。
実際回遊できるよう、順番付きの案内板が出ていました。
なぜ道教寺院なのに仏教も儒教も…と思いますが、長い歴史の中で相互に影響し合ってきた経緯もあり、三教同源と言って教義が違えど皆同じ源から派生したものとする考え方なんだそうです。
いがみ合いがちな宗教の世界にありながらとても太っ腹ですね!
さてメインの祭壇へ
なんでしょう、祭壇へ登る階段中央の石のレリーフが昇り龍のようです!
接写するとこんな感じ↓
"龍脈"に乗った気分で階段を上がると…
黄大仙カラー、黄金色の屋根と青空から注がれているような色鮮やかな提灯が印象的な光景が目の前に広がっていました!
祭壇の前で参拝する人、その後方では膝まづいて熱心におみくじをしている人達がいます。
本殿の中には黄大仙の肖像画や仙人に至ったストーリーと、道教・仏教・儒教それぞれの教えを説いたフレスコ画があるそうです。
(☞ http://www.siksikyuen.org.hk/public/virtualtour/desc?place_id=1)
この寺院は占いがよく当たるとか、「有求必応」つまり、願えば必ず応じてくれるという中国の四字熟語が引用されるほど、願い事が叶うなどと香港人からの信仰が厚く、大陸や日本からも団体ツアーが組まれるほど評判なんです。
そもそも本尊である道教の黄大仙は病気治癒の神様としても知られる他、仏教の観世音菩薩や儒教の始祖・孔子、三国志で有名な武将・関羽が神格化(武神)し、商売の神様(財神)としても人気の関聖帝君など勢揃いなので、まさに有求必応ですね!
またこの寺院のユニークなところが、ネット上での祈願もできること。
身体が不自由だったり、遠方でなかなか参詣できない人達にとって手厚い計らいと言えましょうか。
さて、ここで香港流(三拝→祈祷→三拝→上香→三拝)に御参り&願掛けしたあと、御多分に洩れず私も筮竹を使ったおみくじを体験しました。
まず、膝まづいて筮竹の入った筒を持ち、上下左右に振りながら心の中で願い事もしくは質問をします。
念じる内容は1回につき1つです。
これ、なかなか難しくて、邪念を払って真剣に念じないと、定まった1本の筮竹は飛び出てこないんだそうです。
勢い余って全部飛び出してしまっても、何食わぬ顔で筒に戻して再チャレンジして下さいね。
邪念ばかりなのか…5分程苦戦してやっと1本出すことができました(笑)。
出た棒に書いてある番号をメモして、占い師が沢山控えているエリアへ移動します。
成田山新勝寺にもあるような長屋の中に、1坪程の占い部屋が並んでいます。
きっとこの中には有名な占い師さんがいるんでしょうけど、まずは日本語で解説していただける方が先決です。
「日本語(OK)」の貼紙があった、じっと微笑んでいたこの方に決めました。
林女士またの名をPriscilla Lam先生のお部屋です↓
まずおみくじの番号を書いたメモを渡すと、同じ番号の引き出しから紙を抜き取って、そこに書いてある内容を説明してくれます。
かなりカタコトの日本語ですけど、古文の解説書を指し示していただきながら、3分程度で診断終了。
40HK$をお支払いしました。
もっと詳しく占ってもらいたい場合は、プラス2~300HK$(手相や易などの種別で値段が違います)で占ってもらえます。
(注: 各占い師さんによって診断料および占い方法や料金は様々です)
占い長屋を出て、寺院を囲むガーデンを散策しました。
九龍壁↓
中国では故宮などにある3大九龍壁が有名ですが、古くは皇帝のシンボルだとか、魔除けのために建てられたそうです。
神社仏閣においては水神として祀った意味合いが強いようです。
なぜ九龍?と疑問が浮かびますが、ここ九龍半島の名前の由来同様、諸説・伝説がありまして、九という数字は永遠を意味する「久」という字と同音で、陰陽道における最大の陽数が九なので、とにかく縁起が良いのです。
いずれにしても神聖な場所であることを示してますね。
ガーデンは亀の泳ぐ池や小さな滝があって、東屋付きの回廊から静かに眺めることができ、本堂のざわめきとは好対照でとてもリラックスできました。
お正月はここで初詣しようかな。
黄大仙祠 (Wong Tai Sin Temple)
アクセス: MTR観塘線「黄大仙駅」出口B出てすぐ
http://www.siksikyuen.org.hk/public/main