久々に平日に映画。今日は下高井戸シネマで「めがね」を観た。
「かもめ食堂」ファンには言わせると「ちょっともの足りないらしい」とのことで
期待せずに観たのですが、これがもう!
「早く観とけばよかったなぁ」と思うくらい、ステキでした。
公民館みたいなロビーの映画館にも妙に合う。
今の気分にもリンクしているのかなぁ。
自分の好きなものは引き寄せられるというけれど、本当に今、この映画に引き寄せられたのなら、
幸せなことだなぁと思う。
ある春の日、南の島の降りたった2人の女性。一人は毎年訪れる馴染みの顔。
もう一人は初めて訪れたあてのない旅人のようだ。
彼女たち2人と、旅人が泊まる宿の亭主、地元の高校教師、旅人を追ってきた青年の5人、
映画は5人の何気なくも尊い、日々のお話だ。
朝は3拍子のリズムに乗せて、クネクネユラユラシャッキリ「メルシー体操」で目を覚ます。
おいしい朝ごはんをいただいたら、もう自由な時間の始まり。
この島に来る人はみな「たそがれる」のが目的らしい。
ただただゆっくり過ぎる時間、各々の好きなことで満たしたり、何もせずに「たそがれたり」。
ふと思い立って、嫌いだったカキ氷を食べるとき。カキ氷の本当の味を知る。
自分の貴重な一日に、またひとつステキなことが増えた。
人それぞれが持つ時間、始まりも違えば、終わりも違う。
だからこそ、いま「ここにある」ということが、とても不思議で奇跡的なことで。
いつかは終わってしまう時間を共に過ごす、人も、自然も、愛おしい。
言葉少なに、穏やかな春の海のように、小さく波打ちながら進むストーリー。
ささやかなことがドラマティックに目に映る。機微を感じる心の贅沢さ、豊かさが嬉しい。
「梅はその日の難逃れ」
梅ひとつで、今日もなんだか一日無事に過ごせそうな気がする。
いい映画だな~。
