もがみ型9番艦『なとり』進水、最初からVLS搭載する初めてのFFMになったか? | 鳳山雑記帳アメブロ版

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「もがみ型」護衛艦の9番艦「なとり」進水 三菱長崎造船所で防衛大臣も出席

 

 海上自衛隊FFM(多機能フリゲート)もがみ型9番艦『なとり』が長崎県の三菱長崎造船所で2024年6月24日進水したそうです。もがみ型は海上自衛隊で初めてフリゲートの分類に入る新型護衛艦で1番艦もがみは2022年4月に就役しています。満載排水量5500トン、CODAG(ディーゼルとガスタービン併用)で、17式艦対艦誘導弾4連装発射管×2基、近接防空ミサイルSeaRAM×1基、5インチ単装砲×1基、VLS(垂直発射システム)×16セル搭載し、哨戒ヘリコプターSH-60Kも1機搭載できます。

 

 これまでの汎用護衛艦(DD)が大型化し建造費用も高騰したことから、比較的少人数で運用できコンパクトで多機能な護衛艦としてもがみ型は登場しました。おそらく将来的には汎用護衛艦はFFMに切り替えられ、艦隊防空を担うDDG(ミサイル護衛艦)だけが生き残るような気はします。DDGも本格的なイージスシステムを搭載したまや型以降の1万トンを超える大型艦と、あきづき型のようなある程度の艦隊防空能力を持ちながら満載排水量7000トン程度に抑えた艦とのハイローミックスになるように私は想像しています。

 

 そんなもがみ型ですが、肝心のVLSが後日装備となっていました。近接防空のSeaRAMだけではドイツのバーデン・ヴュルテンベルク級フリゲートみたいに中途半端な防空性能にしかならないと危惧していました。一応7番艦以降は就役時に搭載するようにはなっていましたが、それまでは後日装備とは言いながら結局有耶無耶になって搭載されないのではないかと疑っていたんです。

 

 ところがならず者国家のロシアやシナが暴れてくれたおかげで、さすがの平和ボケ日本政府も真剣に国防を考えるようになり(遅すぎたという批判はありますが…)、令和3年度予算で2隻分、令和4年度予算で残り10隻分のMk41VLS取得予算が通り一安心したところです。

 

 調べてみると7番艦『によど』8番艦『ゆうべつ』は2024年中にVLS搭載できそうです。9番艦『なとり』は2026年には就役できそうですから最初からVLSを搭載したFFMになると思います。では残りの就役済の6隻ですが、2025年に3隻分、2027年に4隻分、2028年に3隻分のVLSが搭載されるそうですから順次強化されていくのでしょう。

 

 ちなみに防衛省はMk41VLSに07式垂直発射魚雷投射ロケットだけ搭載するなどと世迷言を吐いていますが、ESSM(発展型シースパロー)は絶対に搭載しないと駄目です。07式で16セルは要らない。8セルくらいで十分。残りの8セルを全部ESSMにすると8×4で32発積めるので個艦防空もばっちりです。

 

 SeaRAMだけで艦を守れると思っているなら現代海戦を舐めていますよ。平和ボケのドイツ海軍じゃないんだから!DDGは艦隊防空に徹してもらわないと余計な負担が増えます。おそらくもがみ型とその後継のFFMは海外派遣も多くなるでしょう。単艦で防空も対艦も対潜もできるマルチ機能が必要です。そのためのFFMでしょうから。

 

 余談ついでに言うと、いずも型の空母化で空母打撃群を組むならこんごう型、あたご型、まや型だけでは足りなくなると思います。いまのところ汎用護衛艦(DD)で最高の防空能力を持つあきづき型は4隻しかありませんが、同クラスのDDをもっと建造すべきかもしれませんね。1隻のDDGと3~4隻の防空強化型DDで組ませていずも型やその後継艦を守れるような体制が欲しい。

 

 通常の4個護衛隊群とは別に新たな軽空母を主力とした護衛隊群を新設すべきです。2個くらいは作って常時1個空母打撃群は洋上でシナににらみを利かすようにして欲しいですよ。残り1個は修理、訓練です。本当は3個打撃群あれば、常時稼働、修理・訓練、低強度稼働で理想的ローテーションを組めるんですがね。

 

 台湾有事が間近に迫る中悠長なことも言っていられないんですが、国防力の強化は大歓迎なので一刻も早くもがみ型全部にVLSを搭載してほしいですね。夢は広がります♪