NHK大河『光る君へ』で北宋を理想国家みたいに描いていますが… | 鳳山雑記帳アメブロ版

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 光る君へ、この前のどうしようもない家康よりははるかにましですが北宋を平和国家で文化大国、経済大国の理想国家のように描いているのに非常に違和感を持ちました。

 

 世界史に詳しい方ならご存じですが、北宋はシナ史上でももっとも景気の悪かった国家の一つです。経済的には確かに発展しましたが、軍人蔑視で徹底的なシビリアンコントロールをした結果軍隊の数は多くても腐敗堕落が進み一般民衆には兵匪と呼ばれるほど蔑まれました。民衆には略奪暴行強姦殺人と悪事の限りを尽くすのに、外敵にはからっきし弱く遊牧民族契丹族の遼に負けるならまだしも、西方の小国家西夏にすら負ける始末。私は歴代シナ王朝でもっとも弱かったのが北宋だったと思っているくらいです。

 

 当時の平安貴族が平和ボケで私利私欲に走っていたとはいえ、北宋の実情を知っていたらとても憧れるとは思えません。もし光る君へのまひろのように北宋を理想国家として憧れる者がいたらかなりの馬鹿です。それか情弱で物事の平面しか見れない阿呆でしょう。

 

 北宋は、軍隊が弱いのは自覚していたらしく異民族を騙して利用しようとした挙句、遼を共同で滅ぼした女真族の金を裏切り逆に攻め込まれて滅ぼされました。一部の皇族が逃げて長江以南に南宋を建国しましたが、経済大国で軍事弱小国であることは相変わらずでした。こんな国のどこが素晴らしいのでしょうか?

 

 どんなに経済的に発展しても満足に国防もできないような国家は欠陥品だと思っています。北宋がその典型。北宋の情けなさは、金軍に首都開封を攻め落とされ皇帝以下文武百官と後宮の美女を全員拉致されたことです。特に後宮の美女は悲惨で洗衣院と言う官営の売春宿に入れられ性奴隷に堕とされました。中には皇族の娘もいたそうで、こんな黒歴史を持った国家を理想とするなど正気を疑います。シナでも北宋の滅亡は恥ずべき歴史として公に語るのを憚られるくらいだそうです。

 

 経済文化だけを見るといかにも日本の馬鹿左翼が好きそうな国家ですが、実態はこのように屑国家だったのです。とはいえ創業者の太祖趙匡胤は好きですよ。ただその後継者が悪すぎました。北宋末期の徽宗皇帝など水滸伝でも描かれている通り暗君でした。明も後期には悲惨になってきますが、それでも三代永楽帝の時代は北元に五度も遠征したり鄭和の大艦隊をインド洋に派遣したりして北宋と比べるとはるかにましでした。

 

 NHKは勝手な歴史解釈で正しい歴史認識を視聴者に持たせないように洗脳しているんですかね?北宋を理想とすることは、日本が軍隊を放棄し憲法9条を金科玉条とする平和国家にしたいという陰謀に見えます。その結果シナに侵略され滅ぼされるのでしょう。NHKは国賊ですよ。外患誘致罪で逮捕してほしいくらい。

 

 どうせ平安時代最大の危機刀伊の入寇も全く描かないつもりでしょうね。藤原隆家をただの乱暴者の馬鹿に描いているくらいですから。今のところ我慢して見ていますが、刀伊の入寇をスルーして隆家を馬鹿のままにしたら見限ります。ただ、期待はできないでしょうね。NHK大河ドラマは終わったのかもしれません。