「郡上街道」歩きはここから再開です。

 

 

長良川鉄道「郡上大和駅」です。駅舎もあり喫茶店も併設されている駅です。

 

 

 

主要駅の一つです。古くは郡上郡の政治の中心だっただけに、人口もそれなりにあるのでしょう。

 

 

 

 

駅前の町並みです。袖壁の建物もあり、旧道の面影をわずかに残します。

 

 

 

 

国道156号線に合流です。このあたり長良川も離れていて、風情もありません。暑い中ひたすら歩きます。

 

 

 

 

奥美濃の農家らしい主屋と蔵です。

 

 

 

 

しばらく歩くと、国道も狭くなり歩道も無くなります。正面の小さい山には「阿千葉城」があったところです。

 

「阿千葉城」は、鎌倉時代の承久の乱(1221)の戦功により、美濃国郡上郡山田庄の地頭に任じられた「東胤行」が初めて築城し、3代時常までおよそ90年間ここに居城します。4代氏村の時、昨日記事にした「篠脇城」に移ります。ここはいわば「郡上東氏」の350年間の最初の拠点でした。

 

                                                         余湖くんのHPより

 

 

 

 

国道156号線は、右に山が迫り、左は崖となっていて拡幅の限界からか歩道がありません。

 

正面に聳えるのは「大日ヶ岳(標高1709m)」でしょうか。元々、美濃・飛騨・越前三国の国境の山であったので、「三国山」と呼ばれていたそうですが、白山を開山した泰澄大師が、養老元年(717)山頂に大日如来を祀ったことから、大日ヶ岳と呼ばれるようになったのだとか。

 

山頂に降った雨は、長良川・庄川・九頭竜川の三方面に流れます。つまり清流長良川の源流は、この山ということです。日本200名山の一つです。

 

 

 

長良川も水量が少なくなってきました。

 

 

 

 

国道から離れ、白鳥町中津屋集落に入ります。

 

 

 

 

「八幡神社」です。ここで奉納される「嘉喜踊り」は、この地区総出で行われる行事だそうです。「谷汲踊り」「ばしょう踊り」を組み合わせたものに、八幡信仰や白山信仰が加味され独自に発展したものだそうです。

 

 

 

 

 

民家の前を流れる用水に、「水車」が備えられています。何に使われているのでしょうか。

 

 

 

 

集落を過ぎたあたりで国道に合流です。写真左のレストランでは「奥美濃カレー」が食べれます。

 

 

 

 

看板に「美人の湯しろとり」とあります。今夜入湯する予定の温泉です。

 

 

 

 

奥美濃白鳥は、林業の町でもあります。

 

 

 

 

巨大なループを描く高速道路は、「東海北陸道」から分かれ、九頭竜湖から福井に抜け、「北陸自動車道」に繋がる(予定)の「中部縦貫自動車道」の一部です。現時点部分開通ですから無料です。

 

 

 

 

「為真白山神社」です。白山開山の泰澄大師がこの森に休み、木の枝に「幣帛(シデ)」を懸け置かれたので、これを祀り、「シデカケの宮」といったとか。

 

 

 

 

風雪をしのぐため、覆い屋で覆われています。

 

 

 

 

国道156号線は、白鳥市街地を避け左に曲がります。直進し市街地を散策しながら駅に向かいます。

 

 

 

 

奥美濃の町「白鳥(しろとり)」は、遥かな昔、白山を開いた泰澄大師を案内した白鳥にその名を由来するとか。その白山登山の根拠地としての宗教集落に発し、その後「長滝白山神社」の門前町として発展しました。

 

白鳥は奥美濃の中心地であり、西の油坂峠を越えれば越前国であり、北には飛騨国と接する国境の町でした。この白鳥の字に「二日町・三日町・八日町」という地名が残ることからも、古くから市場が開かれていたようです。

 

 

 

 

国道が市街地を避け迂回していることもあって、古い面影を色濃く残す町家が軒を連ねます。

 

「布屋・原酒造所」は、町の中心地にあり、江戸時代の元文5年(1740)創業の歴史ある造り酒屋です。大正11年の白鳥大火後建て替えられましたが、奥の蔵は焼失を免れています。

 

 

 

 

地酒「元文」は、創業時の年号です。

 

 

 

 

「原貴亮邸」です。明治40年ごろ建てられたもの。木造2階建て瓦棒葺。町家らしい木格子や杮葺きの庇に往時を偲ぶことができます。

 

 

 

 

1階の庇が「杮(こけら)葺き」となっています。杮葺きは北陸地方に多くあるようで、越前や越中ととの文化交流があった証かも。

 

 

 

 

「出桁造り」の重厚な建物です。

 

 

 

 

「美濃白鳥駅」は、長良川鉄道の中核駅です。美濃太田駅から来た電車の半数は、ここで折り返します。

 

 

 

徹夜踊りといえば「郡上踊り」が有名ですが、ここ「白鳥踊り」も8/13~15の3日間、徹夜で踊り明かします。

 

 

 

 

この日の歩きはここまでです。

 

 

 

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今宵の温泉は、天然温泉「美人の湯しろとり」です。

 

泉質はナトリュウム・炭酸水素塩泉泉で、無色透明のつるんつるんの湯です。飲用もでき、慢性消化器や糖尿・痛風などに効果があるとか。

 

「温泉とは」、源泉から採取されたときの温度が摂氏25℃以上あるか、19種類の物質のうち1つ以上を一定量以上有するものが温泉と名乗れます。ですから冷たくても「温泉」と表記していいのです。

 

ここは抽出温度が45.3℃ですから、まぎれもなく正真正銘の温泉です。

 

 

 

 

併設されたレストランで、「山菜てんぷら蕎麦」です。本格的な手打ち蕎麦で、とても美味しかったです。