「郡上街道」歩きは、長良川鉄道相生駅からです。

 

 

 

 

「法伝橋」上から長良川下流を見たとこです。左岸に歩いてきた「郡上街道」がへばりついています。古い「郡上街道」は、左山の上を通っていたようです。

 

 

 

 

振り返って「法伝橋」を見たところです。昭和62年(1987)竣工、全長75mのワーレントラス橋です。

 

 

 

 

 

郡上八幡まで6㎞。ひたすら歩きます。

 

 

 

 

この時期は「栗の花」が満開です。独特の匂いですね。

 

 

 

 

ここにも白山神社があります。山にへばりつています。

 

 

 

かっては村の郵便局だったところでしょうか。

 

 

 

 

「マタタビ」の葉が白化いています。昆虫を誘引するサインだそうです。ネコ科の動物は特有の匂いに恍惚を感じ反応するとか。

 

 

 

 

郡上八幡駅まで、ひたすら国道156号線を北上します。

 

 

 

 

「稲荷洞門」です。歩道は左に突き出ています。

 

 

 

 

清流長良川も随分上流まで遡ってきました。

 

 

 

 

かっては料理屋だったところでしょうか。

 

 

 

 

長良川鉄道に小さなトンネルがありました。「11号中野隧道」です。長さ15mだそうですから、日本一短い鉄道トンネル(JR西日本山陽本線・川尻トンネル:8.7m)にはちょっと及びませんが、長良川鉄道では最短のトンネルです。

 

 

 

 

写真では15mもあると思えませんが…。

 

 

 

 

 

左に見えるのは、長良川に架かる「中野橋」です。

 

 

 

 

長良川鉄道「郡上八幡駅(登録有形文化財)」に到着です。長良川鉄道の中核駅です。昭和4年(1929)国鉄越美南線駅として開業。駅舎は開業当時のものです。(㊟最近改造されてるかも)

 

 

 

 

木造平屋建ての駅舎に、木造跨線橋と、国鉄時代の名残りを色濃く残している駅の一つで、登録有形文化財です。3番線と旧貨物専用線は、今はほとんど使われていません。

 

 

 

 

ここで「長良川鉄道越美南線(旧国鉄越美南線)」の歴史について触れておきたいと思います。

 

大正8年(1920)中京圏と福井を最短距離でつなぎ、北陸本線のバイパス路線となる目的で建設が始まりました。前と濃をつなぐという意味で「越美線(美濃太田~福井)と名付けられスタートします。

 

岐阜県側は「越美南線」と呼ばれ、大正12年(1923)美濃太田~美濃町が開通し、順次延伸され、昭和4年(1929)に郡上八幡まで開通します。さらに昭和9年(1936)北濃まで完成します。しかしそれ以北は岐阜県と福井県の県境を越える難工事と、戦局への時代の流れもあって工事は中断されます。

 

一方、福井からは「越美北線」と呼ばれたのですが、計画は同時期だったにも関わらず、昭和10年(1935)やっと工事が開始されたものの、昭和12年に日中戦争が勃発すると工事は中断されてしまいます。そして第二次世界大戦の敗戦により、国の再建が始まるものの、越美北線の再開は中々陽の目を見ることがありませんでした。昭和35年(1960)南福井~勝原間が開業し、昭和47年(1972)にやっと九頭竜湖駅まで延伸され開業されたのです。

 

北濃まで開通した「越美南線」は、名古屋からの直通急行や季節の臨時急行、スキー列車、郡上おどりの徹夜列車などなど、1960年代は全盛期でしたが、国道156号線の全面改修やマイカー、トラック輸送などにより、利用客の減少に歯止めがかからず、昭和59年(1984)国鉄民営化もあって、廃線が決まりました。

 

しかし地域住民の強い要望もあって、岐阜県などによる第三セクターの地方鉄道として存続されることになり、現在に至っています。

 

 

岐阜県と福井県を結ぶ構想で建設された「越美線(越美南線・北線)」でしたが、わずか14㌔を残し、つながることはありませんでした。

 

しかし、あの「日本列島改造論」が叫ばれた昭和53年(1978)、いきなり工事線への昇格が認められ、翌昭和54年から測量が始まるという、降って湧いたような話が事実としてあったのです。未開通部分の標高差は120m。北濃駅からさらに北進し、長大なループトンネルで桧峠を越え、石徹白地区へ抜けるというもの(青線)でした。(元々の当初計画は、北濃駅からスイッチバックし油坂峠を越えるというもの(赤線)だったようです)

 

その降って湧いたような話も、翌昭和55年(1980)、国鉄再建法が公布され、わずか2年で全線開通の夢は幻となって消え去ったのです。

 

 

 

 

そんな歴史を持つ越美南線ということもあり、駅舎内に「ふるさと鉄道館」が設けられています。国鉄時代の数々の備品が展示され、国鉄地方線の歴史に触れることができます。