木曽や信州は、私の青春の故郷です。独身時代には四季を通じて木曽・信州に遊んだもので、登山やスキー、ドライブと木曽の村々を訪ね歩いたものです。馬籠や妻籠の宿場を観光として訪ねたこともたびたびでした。
その木曽路(旧中山道:落合宿~贄川宿)を、旧街道歩きを目的として歩いたのは、平成18年(2006)の秋、落合宿~馬籠宿~妻籠宿~三留野宿と歩いたのが初めてのことでした。
馬籠宿「但馬屋」
木曽路といえば藤村の 『夜明け前』 です。・・「木曽路はすべて山の中である・・・」で始まる小説の舞台です。まさに木曽路は山の中の道です。そしてその山の中の道は、美しい自然に満ち溢れていました。
大妻籠「つたむらや」
妻籠宿「いこまや」
後ろに聳える中央アルプス。
旧街道は、時代の流れで拡張されたり、新しい道が造られたりして、人の足が遠のき、草木に埋もれて忘れ去られたところもあります。旧中山道は五街道の一つ、江戸と京を結ぶ主要街道でした。この道は、参勤交代の大名行列や、お茶壷道中、皇女和宮が降嫁した道でもあります。峠道を歩いていると、この道を馬を連ね駕籠をかついで通過する光景が目に浮かびます。
鳥居峠の石畳
街道沿いの家並みの美しさも魅力の一つです。出梁造りの民家が連なります。格子が造り出す見事な造形も、京の文化が街道沿いに浸透してきたものでしょうか。
奈良井宿の街並み
奈良井宿の「ゑちごや」
今ではほとんど見かけなくなった木曽路の置き石の家など、地域の文化を見ることができます。
贄川関所跡
木曽路の美味しいものといえば、「蕎麦」と「五平餅」でしょうか。