まずは、宝山で作っているエサのご紹介から。
自分も研修スタートは今年1月の仕事はじめ、
岩手の前沢にある宝山のエサ工場でした。
今年は雪が少ないとはよく耳にしたけど、
関東出身の自分にとっては十分、すごかったなー。
気をつけてと言われてるのに、しょっちゅう滑ったなー。
すでに懐かしいおもいでー。
そしてエサ作り。
「安心は飼料から」
これが宝山のキャッチコピーになっている通り、
牛肉をいただいているということは、ふだん意識しないけれど、
なんといっても、牛さんの体を通すことによって、牛さんが食べたエサを
人が利用できる、(しかも、美味しい!)栄養に変えてくれてるわけなので、
牛さんが食べているエサって、実はすごーーーく大事なことなのです。
そういう考えのもと、牛飼い仲間5人で始めたのが、宝山というエサの会社。
国内で飼われている家畜は、エサの穀類についてはほとんどを輸入に頼っている
現状、なんとか自分たち自身で安心な肉牛の生産を実現することができないか、
という考えのもと、たどり着いたのがこのエサでした。
宝山のエサはエコフィードといって、食品の加工残さを使っているのが特徴です。
アルコール発酵飼料というのですが、牛さんの胃に負担がかからない、
人間でいうと、胃に優しくて、吸収しやすい、おかゆのようなもの。
食品の加工残さを使うことで、地球にも優しく、結果牛さんの体にも喜ぶものであれば、
これほどありがたいものはありません。
では、どんなものを使っているのか、主なものをご紹介します。
まず、こちらはオカラ。私も大好きオカラです。
朝届いたばかりのもので、まだ湯気が出ています。
そして、ビール粕。私もビール大好きです。
宝山では、岩手の銀河高原ビールのものを使っています。
こちらも、まだ湯気が出ています。
ウイスキーの蒸留の残さです。
これが発酵の起爆剤となる重要な役割を果たしてくれるのです。
ハイボールが流行ったおかげで、ソリュブルの生産量も増えた、との話。
こんなところに私の日々飲むハイボールが影響しているとは…。
そして、最終的に配合飼料などと、混ざって、よく混ぜられて、
水分量も調整されて、こういう形で出てきます。
自分が行っていたときで、1日の生産量は15tから20t。
そして、工場にずらーっとエサが並んで、発酵するのを、じっくり待っているわけです。
夏場は発酵が早いけれども、行ったこの時期だと寒いため、3週間ほどかかるとのこと。
発酵が進んだエサの香りをかがしてもらうと、ワインやシードルを思い出させる魅力的な香り。(←私には)
これを牛さんが食べて、あの芸術的なサシを生み出してくれると思うと、
何とも、感慨深く、いろんな意味で関わるヒト・牛さんに感謝の気持ちでいっぱいでありました。
この感謝の気持ちを形にすべく、ちびっこながら、伝道して歩いてゆければと思っております。