長年の偏頭痛の原因が分かった。

 季節の変わり目は頭痛がひどい、といった話しをしたら、おもむろに頭を拳でグリグリされた。耳のすぐ上、こめかみの下は、のけぞるほど痛い。耳の後ろ、おとがいの辺りも痛い。それから眼窩で鼻の付け根に近いところも、指先で押されるとズキンと痛い。そして肩甲骨の先っぽの下、ここもうめくほど痛い。最後は胸の真ん中のところを押されたが、ここも動けなくなるほど痛い。

 なぜピンポイントに、これほど痛い箇所が分かるのだろうか? 実はゴットハンドの方で、伺うと眼精疲労のツボだそうだ。じっと座って本やパソコンに向かう、長時間考えごとをする、という生活で目を酷使すると眼精疲労で、眼窩の上では血行が悪くなってそうして押すと痛くなるようだ。さらに考えごとで耳の上辺りも血の巡りが悪くなって、頭皮全体が固くなる。そうして耳の上辺りが鬱血する。

 そして目を酷使しているうちに、前かがみになって猫背で巻き肩になる。そうなると肩甲骨周りも硬直して、可動域も狭くなる。なので肩甲骨の下のツボが効くようになる。姿勢が悪いと、足裏で真っ直ぐ立てなくなり、歩き方も頼りなくなる。まだツボを押すと痛くなるだけマシで、そのうち痛くもなくなって悪い姿勢のまま定着すると言う。

 という訳で、眼精疲労とその影響で、偏頭痛が起きやすくなっている。対策は明快で、まずは自分の拳の突起をツボに押し当てる。何十年もかけて硬直した部分をほぐして、血行を良くする。眼窩の上も同様に親指でじっくり押す。テニスボールを肩甲骨先端の下に潜らせて、寝たままゴリゴリ体重を使って体を押し付ける。これなら出来そう。

 やってみたら睡眠スコアも90点台、鼻詰まりも解消される。偏頭痛も止まるかもしれない。一生の時間の二、三割が失われてきたけれど、これからは充実させられると思いたい。ゴットハンド様には感謝しなければ。それにしても、さっと見て触っただけで、思考・行動様式まで探り当ててしまう能力には恐れ入る。バレバレだった。