以下の方々は、分野は様々だけどその世界を一変させるほどの業績を上げた。

鳥山明 三次元的でカワイイ絵と非現実で自己完結した展開で、マンガ、アニメ、ゲームを革新した

イチロー 走攻守でスピードと正確性を発揮し、ベースボールの魅力を再発見させた

藤井聡太 相手が間違えるような、AIでも及ばない手筋まで広く深く早く読み切る能力で、棋界を席巻する

木村資生 集団遺伝学から分子進化の中立説を導き、ダーウィン以来のパラダイムシフトをもたらした

森重文 代数幾何における多様体分類の問題を独創的な手法で解决した

 そこでクイズ、この人たちの共通点は何だろうか?


 答えの一つは、みな、名古屋圏出身ということだ。自分の好きな道を行かせる、ということに寛容な風土なのかもしれない。あと地元思いで、困ったときにはお互いに助け合う環境がチャレンジを支えているとも思うと。

 鳥山明さんは23歳で会社を辞めてニート状態だったが、お小遣いを貰いながら一年ボツ原稿を500枚描いていた。イチローは小3から每日、父親とキャッチボールし、バッティングセンターに通った。イチローが満足するなら、と父はゴルフを辞めて費用を出し、バッティングセンターも社長も球速を上げる解像した。藤井聡太さんも、自分が将棋を好きでたまらないこと、自分にとって大切なものだということを、家族が認めて応援した。木村資生さんも両親ともおおらかで、幼少期は自室で実験三昧で爆発事故も起こす位だった。森重文さんも家業を継ぐはずだが、数学好きなので好きなことをやらせよう、と支えた。

 対照的なのは、天文学に進みたかったが親の意向で法学に、高校が官僚志向で染まって、周りの期待に答えるために勉強したが自分の好きなことが分からない、絵が好きだったが食えないからと高級花嫁学校に、といった子どもたちである。立身出世や経済力、世間体が重んじられる風土だったのだろうか。考えさせられる。