雨がかかる中で走行したせいか、Xperiaの画面が落ちて再起動しなくなった。いつもは音量ボタンと電源ボタンの両方を長押しすれば治った。でも今回はこの手順でも通用しない。

 ショップに相談すると、この機種は古くて部品もないので、メーカーで修理を受付けてくれないそうだ。モデルは半年位で次々と更新される。よりよいスマトートフォンを求める市場がこうした開発競争を促している。

 そんなわけで在庫にあった新機種に買い換えた。前の機種は6年物、ショップの方にはこんなに持たせる人はいない、大体、2年で買い換える、と驚かれる始末だった。バッテリーがすぐに上がる、動作が遅い、とかまあ不都合はなかった訳ではないが、ゲームマニアでもないのでこれで済ませていた。


 交換部品がもうない、というのはスマートフォンなら分からない訳ではないが、排水桝のポンプでは困る。満水時になる前に、自動でポンプが作動する仕組みだが、これが故障して補修を依頼した。するともう製造中止で交換部品もないという。施工会社がいろいろ当たって何とか一式を探し出して事なきを得たが、これは困る。真空管が東欧で生産されているように、製造中止にせずに、ノウハウを伝えてどこかで製造を続けられるようにしてほしい。

 たぶん建築設備メーカーも、戸建てやマンションの寿命がせいぜい数十年で解体・新築になるので、設備の耐用年数や保証期間もそれ位に設定していたのだろう。鉄筋コンクリート造のサポート・インフィル方式で、サポートをストックとして百年持たせるような産業構造になってはいない。寿命が100年、30代で住宅を取得したら70年近くある。60代で買い換えを、と思っても古家は評価されず売却益は不足、住宅ローンも年齢的に使えない。どつぼにはまる。建築ストックとして居住性や価値が保たれる、設備等の更新もスムーズ、といった産業構造にしていきたいものだ。住宅はスマートフォンのように買い換えできるものではないのだから。