〈朝日新聞様よりお借りして加工しました〉
9月15日付の朝日新聞は「校内に響く『いじめ反対』」を掲載した。
東京都足立区立辰沼小学校の子供たちが、いじめ防止に立ち上がり、毎日、校内で呼びかけ活動を行っているという。
パトロールのリーダーが、かけ声を発する。
「みんなで、いじめを、なくしましょう」。
後に続く隊員が応ずる。
「いじめを、しない、させない、ゆるさな~い」。
平成23年、大津市で起こったいじめ自殺事件を機に、仲野繁校長と児童会役員らが対策を話し合い、「解決」より「未然防止」を目ざそうといういことになり、翌年、「辰沼キッズレスキュー」(TKR)が誕生した。
組織は入会も脱会も自由、現在は全校児童447人のうち、254人が隊員の登録を行っている。
毎日、2時間目と3時間目の間の休み時間に、隊旗を持ち鉢巻姿となった隊員が、交代で校内を練り歩く。
放課後の会議もあり、縄跳び選手権や一発芸の選手権などを企画してきた。
「学校が楽しくなれば、だれかをいじめたい気持ちは薄れる」。
治療よりも予防をやろうという姿はすばらしい。
しかも、活動は毎日である。
仙台市周辺のピンクチラシ撲滅運動を思い出した。
平成10年、東北随一の繁華街国分町を中心とした地域に蔓延していた悪名高いピンクチラシを撲滅すべく、宮城県社交飲食業生活衛生同業組合(理事長上村孝氏)が立ち上がった。
4年間、毎月欠かさず行った「国分町環境浄化デー」のデモ行進とチラシ回収運動が功を奏し、全国初となった「宮城県ピンクチラシ根絶条例」の制定、歓楽街としては歌舞伎町に次ぐ防犯カメラの設置など、一つ一つ成果を積み重ね、平成17年、ついにチラシはなくなった。
20年戦争と言われた戦いは7年で終結した。
組合員が一致団結し、チラシの背景にある暴力団の存在、チラシを撒くしか生きようのなくなった人々の生活など、表面に出ないさまざまな問題に粘り強く取り組んだ活動が高く評価され、平成26年、上村孝氏は旭日双光章を受賞した。
辰沼キッズレスキューの運動にも、さまざまな困難が降りかかってきていることだろう。
事実、昨年度、同校が把握したいじめの数は28件あり、運動開始以前よりも増えている。
しかし、仲野繁校長は言う。
「いじめの『芽』のうちに見つけてしまう」ので「深刻なケースは起きていない」。
子供たちが生活する環境の空気が変われば必ず、子供たちの心も変わる。
環境と心は鏡が照らし合うように互いの世界を映し出し、互いの世界に影響を与え合う。
すでに、子供たちは立ち上がり、心が変わった。
環境である学校の姿が変わらないはずはない。
何としても、いじめの撲滅という理想の旗を降ろさないで欲しい。
旗にかける生き方の体験は、旗を手にした子供たちの人生を後押ししてくれることだろう。
小学生の頃、小生はクラスの歌を作り、合唱した。
先生も仲間もあまりにすばらしく、和を失いたくないと思ったからだ。
数年前、恩師が他界し、ご自宅でお線香を捧げた。
運転してくれたのは仲間の一人、講演会にもときおり、仲間が来てくれる。
共に掲げた心の旗は半世紀以上経っても、降ろされてはいない。
小生の当時とはまったく比較にならぬほど困難な活動だろうし、やっかみや妨害なども経験するだろうが、あきらめずに続けて欲しい。
子供たちと日本の未来のため、山里から応援の祈りを続けたい。
原発事故の早期終息のため、復興へのご加護のため、般若心経の祈りを続けましょう。
般若心経の音声はこちらからどうぞ。(祈願の太鼓が入っています)
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「のうぼう あきゃしゃきゃらばや おん ありきゃ まり ぼり そわか」※今日の守本尊虚空蔵菩薩様の真言です。
どなたさまにとっても、佳き一日となりますよう。
https://www.youtube.com/watch?v=IY7mdsDVBk8