前回にひき続き、『法句経
(ホックキョウ)』の「篤信
品(トクシンボン)第四」を意訳します。
この章では、信じるという宗教の基本的姿勢と価値について説かれています。
・篤信
品(トクシンボン)とは立道(リツドウ)の根果(コンカ)なり。因に於(オ)いて正見(ショウケン)ならば行(ギョウ)、回顧(カイコ)せず。
(篤く信じる心は、仏道
を確立するための基盤であり、仏道
がもたらすものでもある。正しい見解から始まる修行は、振り返って可否を問うまでもない)
〔七〇〕信・慚(ザン)・戒・意財(イザイ)、是(コ)の法を雅士(ガシ)は誉(ホ)む。斯(コ)の道(ドウ)は明智(メイチ)の説なり。是(カク)の如(ゴト)くして天世(テンゼ)に昇る。
(信じること、反省すること、戒めを守ること、布施すること、この生き方を、正しく品位ある人は賞める。この道は賢者
の説くところであり、やがては神々の世界へも昇られるだろう)
〔七一〕愚かなるは天行(テンギョウ)を修せず、亦(マ)た布施(フセ)を誉めず。信施(シンセ)して善を助くる者は、是(コレ)に従(ヨ)りて彼(カシ)この安に到る。
(愚かな者は、神々の世界へ行けるほどの善行を行わず、布施も称賛しない。仏法僧へ布施をして善行の助けとなるものは、神々の世界の平安を得る)
〔七二〕信ずる者は真人(シンジン)の長、法を念ずれば住む所安(ヤス)し。近づく者は意(ココロ)に上(ジョウ)を得、智の寿(イノチ)は寿(イノチ)の中の賢なり。
(信ずる者は仏道
修行の完成者であり、真理
から離れなければ、どこにいようと心は平安である。完成者に近づく者は心が向上し、智慧
に生きる者は、いのちある者の中で最も勝れている)
〔七三〕信は能(ヨ)く道(ドウ)を得、法は滅度(メツド)を致す、聞(モン)に従いて智を得、到る所に明らかなる有り。
(信じれば仏道
が成就し、真理
は絶対の安心
の世界へ導く。教えを学べば智慧
が得られ、どこにいても道が開ける)
〔七四〕信もて能(ヨ)く淵を度(ド)し、摂(セツ)もて船師(センシ)と為(ナ)り、精進(ショウジン)もて苦を除き、慧もて彼岸に到る。
(信じれば迷いの淵を渡り、煩悩
を克服すれば人びとを迷いの淵から安心
の世界へ渡す船頭となり、精進の徳と力は苦を消滅させ、智慧
によって悟りの世界へ入られる)
原発事故の早期終息のため、復興へのご加護のため、般若心経の祈りを続けましょう。
般若心経の音声はこちらから
どうぞ。(祈願の太鼓が入っています)
お聴きいただくには 音楽再生ソフトが必要です。お持ちでない方は無料でWindows Media Player がダウンロードできます。こちらから
どうぞ。
「のうまく さんまんだ ぼだなん あびらうんけん」※今日の守本尊大日如来様の真言です。
どなたさまにとっても、佳き一日となりますよう。
https://www.youtube.com/watch?v=LEz1cSpCaXA