子供の包茎
私どものクリニックには、幼稚園児から小学生の低学年くらいのお子様をお持ちの親御様から、子供の包茎 についての相談がしばしば寄せられます。治療を行うこと自体に問題ありませんが、幼少時のお子様が局所麻酔に十分耐えられるか(小さなお子様の場合、ふとしたことで、大きく体動するため、治療中の危険性が生じる)、また、治療後、治療を受けられたことを自覚できるかなどが非常に重要となります。幼少時おける包茎の治療は、成人男性に行う包茎治療と違い、包皮口の狭まっている部分を広げる「背面切開」という方法に通常なりますので、さほどの負担は無いのですが、このような状況を考えると、全身麻酔下による手術となり、また、経過観察を数日行う必要性があるため、入院が必要となると考えられます。幼少時の少年に、これほどの負担をかけさせてまで、早急に処置をする必要がはたしてあるでしょうか?もちろん、包茎が元で、尿路感染症や、著しい包皮炎・亀頭炎などの症状が表れたときには必要とせざるをえませんが、私たちは時期を待つべきであると考えます。
そのような場合のアドバイスとして、お風呂に親御さんが一緒に入っている場合は、少しずつ包皮口を根元方面に無理せず痛くない程度に引っ張り、ペニスを洗うことをお話します。このとき注意しなくていけないのは、包皮口が極端に狭いにもかかわらず、無理に亀頭を露出しないことです。包皮口が極端に狭い場合、亀頭の下にその狭い包皮部分が輪ゴムで締めたようになり、元に戻せなくなることがあるからです。首絞め状態になり、包皮は浮腫み、亀頭はうっ血し、血行が著しく阻害され、壊死してしまう可能性があります。ですから、お子様のペニスを洗うときには十分な配慮をして行うようにしたほうが良いでしょう。
そもそもなぜ包茎になるか?
これまで、数回にわたり、包茎の種類について説明してまいりましたが、ではなぜ包茎になるのか?ということについての見解をお伝えしようと思います。
男性は皆、包茎の状態で生まれてきます。体の成長と共にペニスも成長し、第二次成長期の頃には男性ホルモンか活発に分泌され、ペニスもこの時期に最も成長します。また、この時期、頻繁に勃起を繰り返すことで、包皮と亀頭の癒着は無くなり、そして、包皮がめくれ亀頭を露出するようになり、勃起時のペニスの長さに合わせて包皮の長さも形成され、普段も勃起時も包皮に余剰があまり生じることのない、いわゆる「露茎」の状態となります。その一方、包皮口は一般的に幼少時には程度の差はあるものの、若干つぼんだ状態にあり、成長の過程でこの包皮口が十分に拡げられず、勃起時にも包皮を亀頭部の先端まで伸ばしてしまうことがあります。その結果余剰包皮が形成され、「包茎」の状態となると考えられます。もちろん特殊なタイプとして、包皮口が極端に狭いかピンホール程度しか開いていないようなケースもあり、そのような場合は亀頭を常に露出できない「真性包茎」となります。
包茎となる一番の要因として、包皮口の「狭まり」が考えられます。一部の宗教では「割礼」(かつれい)という宗教的な儀式として、包茎の対策を乳児の時に行いますが、この包皮口をカットすることで、結果としてペニスの成長を促し、包茎になることを防ぐことになっています。日本でも一部の産婦人科など医療機関で、親御さんの希望によってこの割礼のような「背面切開」という方法で包皮口を広げる包茎手術 を行うクリニックもあるようですが、現実として普及はしていません。カントン包茎について
カントン包茎は、包皮先端(包皮口)が狭まっているため、勃起時に亀頭を露出しようとすると痛みをともなったり、亀頭を露出してから勃起するとカリ首の下方を輪ゴムで縛ったように締め付ける状態になることを言います。普段の状態でも亀頭を露出しづらいほど包皮口が狭まっている状態の方もいます。
このような状態の場合、性交渉において痛みを生じる為、正常なSEXが出来ないようです。この症状の方の場合、多くが性交渉において不便を感じる為、比較的若年層の段階で包茎手術など治療を受ける傾向にあります。また、中には入浴時にペニスを洗っている際など、意図せず亀頭が露出され亀頭の下方で締め付けられ、元に戻せず、亀頭や包皮が大きく浮腫んだ状態(カントン)となり、緊急で処置をせざるを得ない状態になる方もいらっしゃいます。
カントン包茎とは本来このような浮腫みが生じた症状に対しての医学用語ですが、今般は包茎の分類上、包皮口が狭まっている状態を総称してカントン包茎としております。
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