入梅の頃になると梅が熟し始めて、

八百屋さんの店先には梅が売り出されていて、

子供のころは親は厳重に梅干しは作っていました。

 

梅が枝に付いていた方には、

黒っぽい残りが付いていますから、

子供の頃はそれを爪楊枝で取るのが仕事でした、

親は梅を洗って紫蘇の葉を枝から外して洗って、

乾かしたのを交互に壺に入れて塩を入れて漬けます。

 

1ヶ月ほど漬けると

赤く染まった梅汁が上がって来ますので、

来月の土用になる頃にお天気の具合を見計らって、

梅と紫蘇を取り出して梅汁も全て3日間ほど天日干しにします。

 

昔はこの漬け方だけでしたが、

今の人はあの酸っぱい味の梅干しは敬遠されるのでしょうか、

この頃は砂糖や酢や削り節などを加えた

調味梅干と言う物が出てきています。

 

梅干しの詩と言うモノがありまして

「2月3月花盛りウグイス鳴かぬ里も無し 

5月6月実がなれば枝から振るい落とされて

何升何合量り売り

 塩に漬かって辛くなり紫蘇に染まって赤くなり

 7月8月暑い頃三日三晩の土用干し

 思えば辛い事ばかり」

の歌詞があります。

 

梅はその日の難逃れとか言って、

お弁当には必ずご飯の真ん中に1個入っていました、

昔は朝は朝星夜は夜星昼は梅干し食べて

働くのが当たり前だったので、

梅干しは疲労回復の妙薬だそうで、

梅干しと友達は古いほど良いとかも言われています。

 

でも付き合う女性は若い方が良い、

梅と桜を両手に持つなんて、

両手に花で両側に美人が側に居てしなだれかかれると、

もぉ男冥利に尽きると言うモノです、

男として生まれたら

一度くらいは経験したいモノですが、

太鼓持ちしていましたから、

そんな旦那さんは何人か拝見しましたが、

見るだけで自分には経験なし、

トホホホ…でした。

 

別にいっぺんに両手に花にならなくても、

大好きヨと言って下さる

若くて美しい女性が常に横に居て下さって、

梅にウグイスと似合のカップルと一度は言われたいモノですが、

それも無し、

所詮ブ男で貧乏で言う事と言えばスケベな話ばかりでは、

単に夢見るだけでした。

 

梅はクエン酸などの有機酸を含む健康食品として、

昔から親しまれていて疲労回復や整腸作用の効果が有るし、

暑い時には口にすると口の中は唾液が出て、

一刻でも口の渇きを予防してくれます。

 

梅干しはまた三毒を断つとも言われていて、

殺菌作用や解毒作用で食べ物の毒に、

血液の代謝を良くするので血の毒と、

抗菌作用があるので水の毒を断つとか言われてもいます。

 

菅原道真公は梅をこよなく愛されたそうで、

家紋も梅鉢だし天満宮には梅が植えてあり、

その梅で作られた梅干しも売られています。

 

梅は喰うとも種喰うな、

中に天神寝てござると言われていて、

タネは食べない事になっていて、

太宰府天満宮には梅の種を捨てる場所まで設けてありました。