太鼓持ちをしたいと言い出して、

太鼓持ちの事を調べている内は

周りの人はあまり分からないので何も言わないが、

その内お座敷に出るようになり報道でも取り上げられると、

周りから

そんなスケベな事していい加減な事言ってイヤラシイとか言われて、

総スカンを食う。

 

周りから何を言われようと、

そんな外野の意見には従わず自分のしたい事をやり続ける、

それでも太鼓持ちを続けると

今度は陰で言っていた悪口を面と向かって言われる。

 

太鼓持ちなんて知らないし見た事もない人達が、

単に一般的な太鼓持ちのイメージで

常識的に自分の狭い知識で判断して、

そんなイヤラシイ事を仕事にすべきでは無いと言って来る。

 

この時が一番辛い、

確かに普通に考えれば人前でスケベな話をする商売なんて、

常識から外れていると思われるのも仕方がない、

でもそこで辞めてしまったら、

何の為に色々と調べて太鼓持ちをやろうと決断したのか、

自分の判断を

周りの太鼓持ちを知らない人達に振り回されて良いのか、

弱い人間なので心が動揺する。

 

それでも周りから批判されると言う事は、

少しは太鼓持ちをしている事が認識されて来た証拠では無いかと、

自分で自分を奮い立たせて前に進むだけだ。

 

その内その地域で商売をされている方達からお呼びが掛かる、

報道にも時々取り上げられて来ると、

批判的な事を言う人には、

太鼓持ちを呼んでお座敷遊びをした事があるのですか?と聞いてみる、

大概はテレビとか落語なんぞで知っている程度なので、

実際に遊んだ事など無い人ばかり。

 

仲間でワイワイ騒いで飲食しただけの宴会しか経験した事が無い人が、

太鼓持ちや芸妓・舞妓を入れたお座敷遊びを体験した事あるの?、

太鼓持ちが何をするのか、

経営者や資産家が太鼓持ちを何故お座敷に呼ぶのか知っているの?と

言えば大概黙ってしまう。

 

京都の一見さんお断りのお茶屋からも呼ばれ、

放送では帯番組を持ち、

新聞も連載し、

本の出版も何冊か出してくると、

今まで太鼓持ちを批判していた人達は黙ってしまうか、

逆にオレは太鼓持ちとは友達だとまで言い始める。

 

他人なんて人と変わった事や新しいことや知らない事を始めると、

自分達の知識や経験の中に無いので、

まずは批判から始める、

それにめげていては、

そこからは浮かび上がれない、

誰が何と言おうと犯罪行為で無い限り、

自分がヤルと決めた事は突き進むだけだ。

 

それで途中で挫折するのは、

周りの反対が大きかったからだなんて、

失敗や挫折の理由を自分以外に見出して、

勝手に言い訳をしているだけに過ぎない、

単に自分の勉強不足だし努力不足でしか無い。

 

アホな私でも太鼓持ちを生涯掛けて貫けば、

関西系の太鼓持ちと言えば太鼓持あらいでしょうとなる、

現にトップ経営者や資産家からお呼びが掛かるのを、

一般の人の常識でどう判断するの、

単に困惑して黙ってしまって、

私が太鼓持ちとはと言えば誰でもが耳を傾けてくれるようになる。