今日のFBCラジオ午後8時45分からの

「太鼓持あらいの好色浮世咄」は、

落語に出てくる季節の食べ物のお話で、

今日は食べると体が温まる

イノシシ肉のお話となります。

 

江戸時代は獣の肉は仏教の影響を受けて、

基本食べ無い事になって居ますが、

滋養強壮の薬として

薬食いと言われて例外的に食べられていました。

 

お店も堂々と猪肉なんて看板は出せ無いので、

これは獣肉では有りません、

山で獲れたクジラです、

なんてぇ~事で「山くじら」有りますと、

看板を出していたはずです。

 

やはり獣肉を食べると美味しいので、

つい食べたくなりますし、

寒くなって来ると食べて温かくなるので、

 

イノシシはボタンとか、

鹿はモミジとか、

ウサギはあれは鳥の仲間なので1匹2匹と数えなくて、

1羽2羽と数えるとか、

後ろめたさを少しでも解消しながら、

コッソリ食べる習慣が有ったようです。

 

私も子供の頃に、

冬になると奥越の山で狩猟をされる人の所へ、

何故か水車が見たいとの理由だったと思いますが、

それならと誰かに連れられて、

何度か行った記憶が有りました。

 

そこで

色んな鳥や獣の肉を味わわせて頂きましたが、

子供ながらにもやはり一番美味しいかったのは、

今は福井県鳥に指定されていて、

食べる事も狩猟する事も禁止されているツグミでした。

 

鳥では、

ツグミの次にはカモで、

その次にはキジが美味しいし、

キジは羽が美しいので羽も持って帰った記憶があります。

 

獣ではやはりイノシシの味噌仕立てのシシ鍋と、

鹿肉が美味しいと思いましたが、

ウサギはイマイチ、

タヌキに至っては泥臭くて

食べられたモノでは無かった

印象が強く残っています。

 

お土産に

タヌキの毛皮の襟巻きを頂いて帰って来ました、

奥越の何処の家だか

誰と行ったのかさえ記憶には無く、

囲炉裏に掛けられていた鍋や、

串に刺して焼いたモノを食べた記憶だけが残っています。

 

それで寒くなってからの

獣肉を食べる落語は無いかと色々と探していましたら、

「二番煎じ」なる落語が見つかり、

今日はその話を致します。

 

江戸時代は治安維持の為に、

町内事に番小屋を設けて、

番太郎が住んでいて、

出入りの人をチェックしたり、

夜には夜回りをしたりして、

治安維持をさせていたそうですが、

 

時々サボる事も有ったようで、

町内の旦那たちが集まって監視も兼ねて、

内緒で酒と鍋でチョット雑談でもしょうか、

なんてぇ~言う集合場所にもなっていたようです。

 

それを又

見張りに来る見回り役人も居て、

夜中は木戸は閉められていて、

部外者の出入りは厳しく管理されて、

監視する人もまた監視されたりして、

持ちつ持たれつで治安維持が出来ていた、

安全な町だったのでしょう。